旅行客は自撮り写真を撮りに日本に来ている!

訪日観光客相手のビジネスの難しさは、「自分たちと全く違った価値観」を持った人たちであるということです。
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私は、夫婦でいろいろな国に住み、いろんな国で旅しているのですが、そこで密かに楽しんでいる趣味が、各国で結婚写真を撮ることです。

一口に写真といっても、国ごと店ごとにピンキリなのですが、いつもそれなりに高級なところで、こんな感じに民族衣装を着て撮影してもらっています。

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今まで撮った国は、日本、台湾、インドネシア、タイ、カンボジア、ベトナムの6カ国。(実際の夫婦の写真を見たい方はこちらへ)

旅行中に日程が合った国はだいたい撮っています。

しかし、この中で、2014年まで2年間住んでいたフィリピンは含まれていません。なぜでしょう?

■普通の新郎新婦と、世界結婚写真マニアのニーズは違う

答えは、フィリピンの結婚写真はウェディングドレスしかなく、民族衣装がなかったから、です。

こうやって、いろんな国で写真を撮って面白いのは、いろんな国の衣装が着れることです。ぶっちゃけ写真のクオリティは二の次で、どんな個性的な結婚式衣装が着れるかが最優先なのです。だから、どんなに素晴らしいウェディングドレスよりも、その国独自の結婚衣装がある国で撮りたいのです。

こういう観光客的価値観は、「一生に一度だから最高の写真が撮りたい」という一般的な新郎新婦とは大きく異なります。

そして、この感覚のずれは、外国人観光客をおもてなす際に、忘れてはならないものです。

■現地生活者と、海外旅行者のニーズは違う

現在カンボジア・プノンペン在住の私のところにも、たまに知り合いが尋ねてきてくれます。街を案内するときに、せっかくだからカンボジアの路地裏とか(無茶な)新規コンドミニアム開発の現場とかのマニアックなところに案内します。

そういうところも、それなりに喜んでくれるのですが、やっぱり王宮とかの(数少ない)観光地の方がシンプルに喜んでもらえます。

■ニンジャ道場が熱い!

同様に、日本に来てくれた外国人の友人を案内するときも、近所の端正なお寺や神社を案内するよりも、築地市場や浅草を案内した方がテンションがあがります。

さらに、浅草には「忍者体験道場」などというものがあり、日本人的にはかなりアレなのですが、外国人の友人は、アレやりたい!とはしゃぐのです。

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ちなみに、カンボジア・プノンペンのHISでは、日本旅行のコーナーで東京ディズニーランドのミッキーマウスと日光江戸村のにゃんまげが並んでおり、サムライ、ニンジャの強さを感じます。

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浅草や築地は東京に住んでたらあまり行くことのない場所ですし、忍者教室なんて絶対行くわけがありません。

訪日観光客相手のビジネスの難しさは、こういう「自分たちと全く違った価値観」を持った人たちであるということです。自分たちがいいと思うモノを売っても響かない可能性が高いんです。

■価値観の違う人向けに商売をするには?

こういう人たち相手の商売をやるにはどうすればいいのか。

ネットをみて調査をすることも大切なのですが、調査に基づきビジネスプランを考え、実行してもあらかた失敗します。

この、失敗がキーポイントです。

なにが受けなかったのか、どこが物足りないのかということは、外国人の感覚でしかわかりません。だから、それを外国人のお客さんに聞けばいいんです。

「どんなモノが欲しい?」「どんな体験がしたい?」「これとこれだったらどっちを買いたい?」こんな事をしつこく聞いていくことではじめて見えてくるのです。

■外国人は写真をFacebookにアップするために旅行をしている!

ちなみに、私が大切だと思っているのは「写真」です。

外国人(特に東南アジアの人たち)は、写真をFacebookに上げるのが大好き。それも自撮り写真。彼らがどこかに遊びに行くと、必ず写真撮影大会がはじまります。

だから、「写真に撮って、Facebookにアップ出来る」観光地が受けるのです。

忍者体験道場なんて、まさにそうですし、日本っぽい雷門や、異世界感ある築地市場なんてのもこれ。ちなみに、上野には7800円で着物を着て写真が撮れる写真館があります。

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我々は、この爆買い需要に対応できる人材を育てるため「サムライおもてなし屋台」という場所を作っています。

ここで、外国人のお客様が、喜ぶコンテンツを作っていくのですが、その際に大切なのが「日本人目線でいいモノである必要はない」ということ。

これを念仏のように唱えながら、既成概念を取っ払った、新しい「おもてなし」を創っているのです。