広河隆一氏の性暴力を認定 性交の強要や裸の写真の撮影など

写真誌「DAYS JAPAN」元編集長のフォトジャーナリスト。深刻な被害が明らかになりました。
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フォトジャーナリストの広河隆一氏=2004年
時事通信社

報道写真の月刊誌「DAYS JAPAN」の元編集長でフォトジャーナリストの広河隆一氏が、複数の女性からの性暴力を告発された問題で、株式会社デイズジャパンは27日、検証委員会がまとめた報告書を公開した。報告書では、広河氏による性被害を認定。「広河氏の優越敵地位によって(被害者らは)精神的圧力を感じて性的要求に応じざるを得なかった」と指摘した。

朝日新聞によると、広河氏による性暴力は2018年12月、週刊文春が報道。デイズジャパン社は、報道を受けて広河氏を社長から解任。弁護士ら外部有識者による検証委員会を設置し、広河氏のセクハラ、パワハラ被害の検証作業を進めていた。

12月27日に公表された報告書では、広河氏のセクハラはデイズジャパン社が設立された2004年以降、ほぼ全期間に及んでいたと指摘。性交の強要(3人)、性交には至らない性的身体的接触(2人)、裸の写真の撮影(4人)、性的関係に誘われるなどの言葉によるセクハラ(7人)などの被害を検証委員会として把握したとした。

その上で、広河氏の性被害の特徴として、次の2点を挙げた。

・被害者らが広河氏への尊敬の念を抱いており、広河氏はそれに乗じてセクハラに及んでいた

・広河氏の優越的地位によって精神的に圧力を感じて性的要求に応じざるを得なかった

その上で、学生時代に広河氏の事務所でアルバイトをしていた女性が、広河氏の海外取材に同行させられ、現地のホテルで性行為を強要されたという証言や、「写真を教える」とホテルに呼ばれ、性行為をされた証言を示した。性交の強要などの深刻な被害は20歳前後から20代前半に集中しているという。

報告書では、広河氏のパワハラも認定。「怒鳴り散らす」、「理不尽な罵声を浴びせかける」といったパワハラを「ほぼ全員が受けていた」との証言もあったとし、パワハラは日常的かつ深刻だったとした。

検証委員会からの報告書を受け、株式会社デイズジャパンは12月27日、以下の声明を発表した。

「長年にわたって当社で代表取締役を務めた広河氏による行為については、当社の責任の重さを痛感しており、広河氏による行為の被害に遭われた方々に、深く謝罪いたします」

広河氏はパレスチナ問題やチェルノブイリ原発事故、イラク戦争、東京電力福島第一原発事故などを長年にわたって取材。2003年には「写真記録パレスチナ」で土門拳賞を受賞した。2004年には、国内外の社会問題を切り取る報道写真の月刊誌「DAYS JAPAN」を創刊させた。「DAYS JAPAN」は購読者数の減少などで2019年3月に休刊。広河氏の問題が発覚する以前から、休刊の予定が告知されていた。