もしロックダウンになったら、東京はどうなる? 世界の主要都市からは人が消えた【新型コロナ】

東京都の小池百合子知事が可能性を示唆した首都の『ロックダウン』(都市閉鎖)。そうなると、街はどのような姿になってしまうのか。海外の主要都市はどうなっているのか【画像】
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夕日を受ける東京タワー周辺の街並み
時事通信社

東京都の小池百合子知事は3月23日、新型コロナウイルスの感染拡大がさらに大規模となった場合は『ロックダウン』(都市閉鎖)の措置もあり得るとして、都民に対し、大型イベントの自粛などを呼び掛けた

実際に都市が封鎖された場合は、どのような状況になるのか。

“異例”の対応となるため容易に想像することは難しいが、欧州をはじめ世界の都市ではすでに事実上の封鎖に踏み切っている街がある。

死者が6000人を超えたイタリアの街は?

新型コロナウイルス感染による死者の数が世界で最も多いイタリアでは、死亡者が6000人を超えた。NHKニュースによると、感染者の数は6万3千人を上回っている。

イギリスのBBCによると、イタリアのコンテ首相は3月8日、経済の中心都市ミラノを州都とする同国北部のロンバルディア州全域と14県の封鎖を発表。

10日には封鎖の範囲を北部から全土へと拡大し、23日には外出規制を厳格化。

経済活動が許されるのは、生活必需品を取り扱うスーパーマーケットや食料品店をはじめ、薬局・郵便・金融機関・公共交通機関といったインフラ機能を果たすものに限り、その他の仕事は在宅勤務以外認められていないという。

写真は17日に撮影されたミラノの街のシンボル、ドゥオーモ。通常は大勢の観光客などが集まる広場の前に人の姿は全くなく、ハトが群がっていた。

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ミラノの街のシンボル、世界遺産のドゥオーモ(3月17日撮影)
Getty Images

11日に撮影されたミラノ市内。世界的なファッションブランドの店舗が集う中心部の著名なショッピング街にもほとんど人はおらず、静まり返っている。

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ミラノのショッピング街(3月11日撮影)
Getty Images

“水の都”として世界的な観光都市として知られるベネチアや世界遺産『コロッセオ』のある首都ローマも封鎖され、観光客はもちろん、人の往来はほとんどない状態だ。

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3月18日に撮影された“水の都”ベネチアの名所、リアルト橋
NurPhoto via Getty Images
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コロッセオ(3月20日撮影)
Getty Images

イタリア、中国に次ぐ死者数のスペイン、非常事態宣言を「延長」

ヨーロッパではイタリアに次いで、2番目に死者数が多いスペイン。

時事ドットコムはスペイン保健省は23日に死者が2182人になったと発表し、同国のサンチェス首相は当初3月29日を期限として出されていた非常事態宣言をさらに15日間延長すると決めたと報じた

ブルームバーグ通信によると、サンチェス首相は22日の記者会見で「家に留まるすべての人に拍手を贈る」と述べた上で「時節柄、家にいることが愛国心と連帯を示す1つの例となる」と語ったという。

15日に撮影された首都マドリードの中心部マヨール広場も、国に緊急事態宣言が出されていたため閑散としていた。

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3月15日に撮影されたマヨール広場
SOPA Images via Getty Images

地下鉄の駅のホームでは、防護服を着た作業員が感染の拡大を防ごうと消毒作業をしていた。

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消毒作業の様子(3月17日撮影)
Getty Images

“代名詞”のブロードウェイミュージカルも公演休止のニューヨーク

アメリカのニューヨーク州では、新型コロナウイルスの感染者が著しく増えている。

NHKニュースは、ニューヨーク州では22日の時点での感染者数が21日よりも4800人以上増え、1万5168人となったと報じた

22日からは、警察や医療従事者といった一部を除き企業などの社員や従業員などが出勤をしないよう求め、住民に対し、外出を控えるよう呼び掛けたという。

ブロードウェイミュージカルが開かれることで知られるマンハッタン中心部の観光名所・タイムズスクエアは、ネオンは輝くものの街に本来の活気はなくなっていた。

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3月19日に撮影されたニューヨークのタイムズスクエア
getty images

通常時と比べれば、その差は一目瞭然だ。

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NYのタイムズスクエア
Getty Images

ニューヨーク市では3月12日に緊急事態宣言が発令された

それに伴い、ブロードウェイでは、同日午後5時からすべてのミュージカル公演が中止となっている。

観光資源の中心であるブロードウェイのミュージカル公演の中止は、この街の文化や経済にも大きな影響を与えている。

ロックダウンとなれば、銀座の“歩行者天国”も...

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東京・銀座の歩行者天国(3月15日撮影)
時事通信社

写真は3月15日に撮影された東京・銀座の街。新型コロナウイルスの影響がありながらも、少なからず人の往来がある。

中央を貫く道路は通行止め規制で“歩行者天国”となり、中央にパラソルや机と椅子が設置されているのは馴染みの光景だ。

しかし、もしロックダウンの措置が取られた場合、周辺の百貨店なども営業休止となることが予想される。

そうなれば、このような当たり前の風景も見られなくなるかもしれない。