「ただちに緊急事態宣言は出さない」と菅官房長官。社会経済活動との両立強調【新型コロナ】

東京都では6月28日、新規感染者が緊急事態宣言解除後で最も多い60人だったと報告されている。
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記者会見する菅義偉官房長官=29日午前、首相官邸
時事通信社

菅義偉官房長官は6月29日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症への対応について、緊急事態宣言を出す状況にはなく、県をまたいだ移動の自粛要請も必要ないとの認識を示した。

前日28日の東京都の新規感染者は60人で、5月25日の緊急事態宣言解除後、最多となった。全国でも日々の感染者は100人前後で推移している。

こうした状況に関して菅官房長官は「症状の有無にかかわらず濃厚接触者に積極的に検査を行っており、その結果も含まれている」と説明。「ただちに再び緊急事態宣言を発出する、あるいは県をまたいだ移動の自粛要請をする、という状況に該当するとは考えておりません」と明らかにした。

今後の対策については「引き続き自治体と緊密に連携をし、地域の感染状況を注視しながら感染拡大防止に、そして社会経済活動の両立に取り組んでいきたい」と強調した。 

全世界で新型コロナウイルス感染症の死者が50万人を超え、感染者が1000万人を超えたことについては、感染拡大のスピードが加速し、地域も広がっているとの認識を示し「国外からの新型コロナウイルスの流入防止に万全を期す」と表明。今後の国際的な人の移動に関しては、「感染再拡大の防止措置と両立する範囲内において、まずは試行していく」と話した。