「社会人になっても実家暮らしなんて」に潜む無意識の思い込み。皆が選んだ「アンコン語」をLIFULLが発表

無意識の思い込み「アンコンシャスバイアス」を調査。ラランドのサーヤさんも「職業で一括りにして、『この人たちはこう』と決めつけるのは乱暴じゃないかと思います」。

「社会人になっても実家暮らしなんて甘やかされてるよね」
「家事がしやすい間取りは奥さんが喜ぶね」

この発言、どこが問題かわかりますか…?

無意識の思い込み「アンコンシャスバイアス」の実態を明らかにしようと、不動産・住宅情報や老人ホーム・介護施設情報サービスなどを手がける「LIFULL」が、1000人を対象にした調査「LIFULL新生活アンコン語実態調査」の結果を発表した。

住まいや介護に関するアンコンシャスバイアスが含まれた言葉、名付けて「アンコン語」50個を同社がピックアップ。その中から、実際に言われて違和感を覚えた言葉を、多かった順にランキング形式で紹介している。

冒頭の言葉は「住まい」に関する「アンコン語」の総合順位で1位、2位になったものだ。

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「住まい」に関して違和感を覚えたアンコン語(総合順位)
LIFULL

一つめの「社会人になっても」について、一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所の代表理事・守屋智敬さんは「『社会人で実家暮らし=甘やかされている』『甘やかされている=よくないことだ』等のアンコンがひそんでいるかもしれません」と指摘。

誰とどう暮らすかは人それぞれで、一人ひとりの生き方を尊重することが大切としている。

また、二つ目の「家事がしやすい」については、「『家事は妻がするものだ』というアンコンがひそんでいるかもしれません。性別などの属性で、特定の役割分担を決めつけていないだろうかと振り返ることが大切です」としている。

LIFULLは、既成概念にとらわれない多様な人の生き方を応援しようと、2018年から「しなきゃ、なんてない。」というメッセージを掲げている。

「アンコンシャスバイアス」とは、性別や国籍、年齢など特定の属性などに対して、実際の状況とは別に、無意識に「こうだ」と認識してしまう偏った見方や考え方のこと。過去の経験や文化によって誰にでもあるが、たとえ悪気がなかったとしても、言った相手に対して固定的な役割を押し付ける危険性がある。

一方で、調査では「アンコンシャスバイアス」という言葉を全く知らないという人が8割を超える結果となった。

同社では、実態調査を通じて、「しなきゃ」という既成概念に気づき、視点が変わるきっかけになれたらとしている。

2月16日、この調査結果を発表するイベントに登壇した人気お笑いコンビ「ラランド」のニシダさんは、自分にとってのアンコン語として「男性にはオートロック不要」のフリップを掲げた。

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「アンコン語」について話すラランドのニシダさん(右)とサーヤさん
LIFULL

不動産情報サイトなどでは、「オートロックなので女性も安心」といった言葉が書かれていることも多い。

一方、ニシダさんは、住所が広く知られてしまっていることから、駅などで待ち伏せされることもあり、マネージャーからもオートロック付きの家を勧められているとした。「いろんな境遇の男性がいますから、『男女ともに安心』と書いてほしい」と話した。

また、サーヤさんのアンコン語は「芸人って家借りづらい」。収入の実績を示しても、芸人はいつか売れなくなって収入が減るのではとみられていることから、賃貸住宅を借りるのに苦労があると語った。「芸人という職業には『収入が不安定で派手な遊びやギャンブルをする』というイメージがいまだにあります。職業で一括りにして、『この人たちはこう』と決めつけるのは乱暴じゃないかと思います」。

調査はインターネット上で2月4日から13日に行われた。属性別に持つ違和感を明らかにしようと、シングルマザー・ファザーや外国籍、LGBTQ+の当事者、障がいのある人100人ずつにも聞いている。全ての結果は特設サイト上で公開している。