マイクロソフトの微妙な戦略―Windows XPサポート終了を考える(1)

各所からたくさんのご意見をいただきました。誠にありがとうございます!いただきましたご意見を踏まえて、板橋区という自治体が「脱Windows」に向かえるものなのかどうか、もう一度検証していきたいと思います。
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Windows XPのサポートが、本日4/9で終了します。

これに関する質問を3/20の総括質問で行なったという記事を書き、BLOGOSハフィントン・ポストにも掲載されましたが、各所からたくさんのご意見をいただきました。誠にありがとうございます!

いただきましたご意見を踏まえて、板橋区という自治体が「脱Windows」に向かえるものなのかどうか、もう一度検証していきたいと思います。

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■さすがにブレーキをかけてきた?マイクロソフト

WindowsからLinuxへの移行はこれまでも、自治体を含め様々な場で検討されてきましたが、現在、これまで以上に「脱Windows」を真剣に検討すべき状況が生まれています。

前回記事でも指摘したとおり、Windows 7から先、マイクロソフトがどういう方針でWindowsを設計するかが見えにくい状態にあるということです。

大量にあるマウス中心インタフェースのPCを「全部捨てなさい」とでも言わんばかりの戦略をマイクロソフトが取ってくるなら、従来資産を活かしてくれるOSへの移行を検討することは必要でしょう。

ただ、マイクロソフトも業務用PCのニーズを完全に無視するつもりはないようで、4/8リリースのWindows 8.1アップデートでは、スタートメニューの復活など、マウス中心インタフェースに配慮した改善がなされています。

まあ、現存するすべてのPCをタッチ対応に置き換えるべしと半強制的に誘導しようとすれば、さすがにリスクが高いとマイクロソフトも考えたのでしょう。

さらに、「これはどうなの?」と思うニュースもありました。

マイクロソフトはイギリス政府・オランダ政府とWindows XPの延長サポート契約を締結、イギリス政府は555万ポンド(約9億6000万円)、オランダ政府も数百万ユーロを支払うことに合意した、というニュースです。

マイクロソフトがなぜWinXPのサポートをやめなければならないかといえば、人材などの社内リソースを古いOSの手当てに充て続けることは限界があるから、どこかで見切りをつけなければならない、という理由のはずです。

しかしイギリス政府・オランダ政府のためにXPのサポートを続けるなら、それは結局、従来XPサポート用に確保してきた社内リソースを、今後もほぼすべてそのままキープしなければならないのではないでしょうか。

だったら、イギリス・オランダ以外にも、全世界的にそのサポートを提供しても、マイクロさんのコストはほとんど変わらんのんちゃいます...?

と思うわけですよ。

それとも、これは新たなビジネスモデルですか?

カネ出したところにはセキュリティアップデート出しますよと?

レガシーシステムのメンテナンスに費用が必要だという理屈は、他でもある話ですが...。

非常に納得いかない感じがするのは、私だけですかね...?

(2014年4月9日「中妻じょうたブログ」より転載)

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