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ソティリオ・ブルガリが130年前に生んだ職人魂は、今も生き続けている

ブルガリの成長を支えた技術力とはどんなものか。130年の歴史を振り返りながら、ラグジュアリーブランドとしての地位を守り続けた職人たちの「クラフツマンシップ」の実像に迫る。
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1884年の創業以来、130年にわたってジュエリー、バッグ、皮革製品、香水、そして時計などのコレクションを提供してきたイタリアはローマのブランド、ブルガリ。

創始者ソティリオ・ブルガリのルーツでもあるギリシャ・ローマの古典様式に根ざしたデザイン、本拠地ローマから世界各地へと進出するグローバル戦略、そして時計においては"垂直統合"を経て目覚ましい躍進を見せ、世界的なブランドへと成長していった。

ブルガリの成長を支えた技術力とはどんなものか。130年の歴史を振り返りながら、ラグジュアリーブランドとしての地位を守り続けた職人たちの“クラフツマンシップ”の実像に迫る。

■創始者ソティリオ・ブルガリの"職人魂"と"起業家精神"

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創始者 ソティリオ・ブルガリ

ブルガリの創始者ソティリオ・ブルガリは1857年、オスマン帝国支配下のギリシャ・イオニア海沿岸のエピルスという街で生まれた。エピルスは古代ローマの時代から銀細工が盛んで、ソティリオの実家も銀細工師だった。幼い頃から金銀細工に興味をもったソティリオは職人としての腕を磨きながらも、近代化が進むヨーロッパへと目を向け、1881年、小国に分裂していた状態から統一(リソルジメント)を果たしたイタリア王国のローマへと移住した。

ソティリオが手がける銀細工製品はローマで評判を呼び、1884年、ローマのシスティナ通りに店を開いた。そして1905年、2人の息子コンスタンティノとジョルジョも事業に加わり、コンドッティ通りに店舗を構える。これが現在のブルガリ本店である。

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コンドッティ通り(Via Condotti)のブルガリ本店 1920年代

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現在のブルガリ本店

ソティリオは故郷エピルスで培った重厚なギリシャ・ローマの古典様式を守る一方、旧来の慣例にこだわらず、自らのブランドに古典様式をベースに先進的な技術を取り込んでいった。伝統の様式を地道に守り続ける"職人魂"と、最先端の情報と技術を結集させる"起業家精神"が併存していたソティリオの独創的なスタイルは、130年たった今でも、ブルガリのブランド精神に脈々と受け継がれている。

■ 時代の変化に応じたスタイルの変遷

ソティリオの精神を受け継いだ2人の息子コンスタンティノとジョルジョは20世紀に入り、宝石やジュエリー、時計に目を向ける。20世紀前半に席巻した幾何学的なデザインが特徴のアールデコ様式を牽引し、1970年代にはゴールデンエイジを迎えていたアメリカにインスパイアを受けてポップアートの要素を、80年代にはラグジュアリーブランドにしては先進的なプレタポルテ(既製服)の概念を取り入れるなど、時代のニーズに応じたスタイルを作り上げた。

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対照的な色の組み合わせが美しいネックレス

1965年製作; ターコイズ(38ct)、カボション・カットのエメラルド(88.50ct)、カボション・カットのアメシスト(22ct)、ブリリアント・カットのダイヤモンド(72ct)

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(上段左) カボションカットのエメラルド、ルビー、サファイア、ダイヤモンドのブローチ[1960年代]

(上段中)「モネーテ」皇帝ネロ(AD54~68年)を配したアンティーク・コインのゴールドネックレス[1978年]

(上段右)「パレンテシ」:3つのモジュラーエレメントからできたゴールドチョーカー[1982年]

(下段左) BVLGARIのダブルロゴをゴールドベゼルに刻印した「ブルガリ・ブルガリ」ウォッチ[1977年モデル]

(下段中)「セルペンティ」:ゴールドとポリクロームエナメルに、ヘビの瞳にはティアドロップ・シェイプルビーを用いたブレスレットウォッチ[1960年代後半]

(下段右)「トゥボガス」:3色のゴールドが美しいブレスレットウォッチ [1970年代]

■ 海外進出と多角化、そして自社一貫生産へ

1970年代、ブルガリは海外進出を展開する。顧客の多いニューヨークを皮切りにパリ、ジュネーブ、モンテカルロなどで続々と出店した。現在では、日本のブルガリ銀座タワーを含め、世界で150店ほどの直営店を展開する。

こうしたグローバル戦略を支えたのが、1977年に発売した高級ウォッチ「ブルガリ・ブルガリ」の大ヒットだ。「BVLGARI-BVLGARI」とブランドロゴを二重にあしらった独特のデザインが人気を博し、高級ウォッチブランドとしての一歩を踏み出した。

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1977年に発売された「ブルガリ・ブルガリ」

1980年代に入ると、ハイジュエリーの顧客のニーズに応えて高級ウォッチも手がけるようになる。82年に「ブルガリ タイム社」を設立し、部品の供給を受けずに自社で一手に製作するスタイルを模索し始めた。

1990年代になると、香水やスカーフのほか、テキスタイルからグッズまで多角的な商品展開に乗り出す。ブルガリスタイルの空間を提供するためにホテル経営にも参画し、2004年には「ブルガリ ホテルズ&リゾーツ」を設立している。

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ブルガリ リゾーツ・バリのサンカールレストランからインド洋を眺めて

■ 時計に集約される職人たちの"クラフツマンシップ"

130年に及ぶブルガリの歴史を支えたのは、素材選びから複雑な製造工程までの細部にまでこだわる"クラフツマンシップ"、つまり職人気質である。

宝石に対する専門知識、カット技術、金細工職人の技、そして古典的なのに新しいスタイルを取り入れ続けるデザインが集結して、ひとつのクラフツマンシップが形作られてきた。

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ブルガリのアクセサリー工房

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レザーに刻印されたブルガリのロゴ

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様々なマテリアル

こうしたクラフツマンシップは時計やレザーなど、他の商品にも貫かれている。

たとえば、レディスウォッチの「LVCEA」(ルチェア)では、古代ローマで発見された日時計をイメージし、シンプルな円形のケース(時計のムーブメントやダイヤルを収めるパーツ)とブランドのアイコン、そしてブルガリのレディスコレクション「セルペンティ」から着想を得たブレスレットに、職人たちの技術の粋が結集されている。

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レディスウォッチ「LVCEA」(ルチェア)

また、2012年に初登場したメンズウォッチ「ブルガリ オクト」の新作(2014年発表)にもクラフツマンシップが凝縮されている。

「オクト」とは八角形(オクタゴン)を意味する。ヨーロッパやアジア、とりわけ中国の伝統的な建造物に用いられており、古来さまざまなシンボルや意味を伝える幾何学図形でもある。スイス・ジュラ山脈にあるセイネレジェでケースとブレスレットを製作する職人たちが、伝統的な技法で製作したものである。

ブルガリ オクト
ブルガリ オクト フィニッシモ トゥールビヨン(01 of17)
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ブルガリ オクト フィニッシモ(02 of17)
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ブルガリ オクト(03 of17)
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ブルガリ オクト(04 of17)
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ブルガリ オクト ソロテンポ(05 of17)
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ブルガリ オクト ソロテンポ(06 of17)
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ブルガリ オクト ソロテンポ(07 of17)
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ブルガリ オクト マセラティ(08 of17)
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ブルガリ オクト ヴェロチッシモ(09 of17)
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ブルガリ オクト ヴェロチッシモ(10 of17)
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ブルガリ オクト ヴェロチッシモ (11 of17)
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ブルガリ オクト ヴェロチッシモ(12 of17)
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ブルガリ オクト バイ レトロ(13 of17)
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ブルガリ オクト バイ レトロ(14 of17)
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ブルガリ オクト バイ レトロ(15 of17)
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ブルガリ オクト クアドリ レトロ(16 of17)
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ブルガリ オクト クアドリ レトロ(17 of17)
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新作では、毎時36,000振動のハイビートを誇る「ブルガリ オクト ヴェロチッシモ」のほかに、ケースサイズ38mmの「ブルガリ オクト ソロテンポ」、世界の時計で最も薄い1.95mmのムーブメントを採用した「ブルガリ オクト フィニッシモ トゥールビヨン」が発売される。いずれも高い技術力を持った職人たちによる"クラフツマンシップ"が反映された時計である。

これまでの高級時計のトレンドを見ると、ケースサイズが大きくて分厚い時計も人気があった。

しかし、2014年3月末から4月初頭にかけて開催されたスイス・バーゼルで行われた世界最大の時計見本市、バーゼルワールド(バーゼルフェア)で発表された高級時計各社の新作を見ると、ケースサイズが小さめで薄型の腕時計が新たなトレンドとなっていることが見て取れる。「ブルガリ オクト」は、職人の技術を結集して史上最薄の腕時計を実現させ、その潮流の源となっている。

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史上最薄 ムーブメントを採用した「ブルガリ オクト フィニッシモ トゥールビヨン」

130年の歴史を積み重ねてきたブルガリは、高級ウォッチメーカーとしてのブランド力も身につけてきている。新作の「ブルガリ オクト」は、その歴史の重みとソティリオ以来培われてきた"クラフツマンシップ"に思いを馳せられる。

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