平沢勝栄氏「LGBT、国はつぶれる」発言が物議。本人は「タブー視していては議論進まない」と説明

「同性婚は憲法に保障された権利」とした上で、LGBT批判が発言の真意ではなかったと説明した。
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衆院本会議で出入国管理法改正案に賛成討論する自民党の平沢勝栄氏=11月27日、国会内
時事通信社

自民党の平沢勝栄・衆院議員が「LGBTばかりになったら、国はつぶれる」と発言した問題について、同氏は「同性婚は憲法に保障された権利」とした上で、LGBT批判が発言の真意ではなかったと説明した。ハフポスト日本版の電話取材に1月7日に答えた。

1月3日に山梨県で開かれた集会の模様を、日本テレビ系列のニュースサイト「日テレNEWS24」が報じていた。この中で、平沢氏は「LGBTで同性婚で男と男、女と女の結婚。これは批判したら変なことになるから、いいんですよ。もちろんいいんですよ。でも、この人たちばっかりになったら国はつぶれちゃうんですよ」と発言している。

また、同じニュースの中で、平沢氏はその他に、渋谷区などの「同性婚へ証明書を発行している自治体」に触れ、「先進区だとか自慢しているが、私にはその考え方はよくわからない」とも述べている。

ハフポスト日本版による電話取材に応じた平沢氏は「入管法の話から、日本の人口減少や人手不足について言及した。その中での発言だった」と説明している。

同性婚(パートナーシップ)の証明書を出している自治体について言及した部分については、「区だけの問題ではなく国の問題であり、国会で議論すべき」という趣旨で、自治体を批判したわけではないと話した。

同性婚については、自身の考えとして「憲法に保障された権利で、そもそも賛成・反対の話ではない。『やめろ』ということはできない」と語った。

国会での議論が進んでいない現状に対して「同性婚などの話題はタブー視され過ぎていて議論が進まない。これがおかしい」と指摘した。

LGBT法連合会が発言撤回求める

平沢氏の発言が報じられると、ネット上では批判の声が続出した。

ロバート・キャンベルさんはTwitterで「平沢さん、少しは勉強してくださいよ」と苦言を呈した

LGBTアクティビストの東小雪さんも「少子化とLGBTの権利を守ることは全く別の問題」と投稿。「どのような文化的背景、宗教の国にも性的マイノリティの人々は一定の数います。可視化が進んでも"LGBTばかりになる"ことはありえません」と批判した

LGBT法連合会は「平沢氏の発言は、性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者に対する、存在の否定ともいえる発言であり、このような主張は到底許容できない」として、この発言を批判。平沢氏に対し、発言の撤回と謝罪を求めている。

LGBTと政治家発言をめぐっては、2018年にも、自民党の杉田水脈議員が「新潮45」に寄稿した論考で、同性カップルについて「生産性がない」などと主張。海外メディアでも批判的に報じられた。