「ハイパーループ」ついに誕生? テスラCEO考案の最高時速1200kmの超高速列車

テスラモーターズのイーロン・マスク氏が考案した新たな輸送システム、「ハイパーループ」が、実現への第一歩を踏み出した。この度、全長約8㎞にわたるコースの建設を発表
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The "Hyperloop"
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テスラモーターズのCEOであるイーロン・マスク氏が考案した新たな輸送システム、「ハイパーループ」が、ついに実現化への第一歩を踏み出した。この度、ハイパーループ・トランスポーテーション・テクノロジー(HTT)が、全長約8㎞にわたるコースをカリフォルニア州に建設する計画を発表したのだ。建設費用は1億ドル(約120億円)で、来年には着工予定だという。

マスク氏が、最初にハイパーループの構想を口にしたのは2012年のこと。ロサンゼルスとサンフランシスコ間をわずか30分で移動する旅客輸送プロジェクトについてインタビューで語った。その後、同氏はこのアイデアをさらに具体化し、地上にチューブを設置して、その内部を電気モーター搭載のポッドが移動するシステムを考案。電力源はチューブ上部に設置したソーラーパネルで、ポッドのフロントからリアに高圧の空気を送り込んで摩擦抵抗をなくすことも可能だという青写真を描いてみせた。ちなみにHTTは、このアイデアが発表された直後に、ハイパーループ実現のために設立されたベンチャー企業である。

米テクノロジー情報誌『Wired』によると、このハイパーループは、現在サンフランシスコとロサンゼルスのほぼ中間地点に建設中の、面積7,500エーカー(約30平方㎞)に及ぶ計画都市、Quay Valley(クエイ・バレー)の中心的存在になるという。太陽光発電のコース建設にかかる費用は、今年中にHTTの新規に株式を公開することで調達する予定で、当初の目標である2つの都市をつなぐために必要な費用は、推定で60億ドルから100億ドル(約7,200億円から1兆2,000億円)になると言われている

「これはテストコースではありません」とHTTのディルク・アールボーンCEOが言うところを見れば、ほんのわずかな距離ではあるが、実働を視野に入れた建設となるようだ。かなり短い距離であるため、本来想定されている最高速度800mph(約1,287km/h)を出すのは難しいだろうが、今回の建設によって、試作ポッドや客の乗降方法を実践で試すことが可能となる。最近では、マスク氏がハイパーループをテキサス州に設置することを検討中だと発言していたが、これは今回のHTTの計画同様、実際に様々なポッドの設計を試す場が欲しかったためだろう。

ついに動き始めたハイパーループ計画、果たして無事2都市を結ぶことができるのか、ぜひその動向に期待したい。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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