リニア新幹線の技術をアメリカに無償提供 日米首脳会談で表明へ

4月24日に予定されている日米首脳会談において、日本の超伝導リニア新幹線のアメリカへの技術導入で合意することで、日米両政府が最終調整に入ったことが12日、わかった。
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EPA時事

日本の超電導リニア新幹線のアメリカへの技術導入で合意することで、日米両政府が最終調整に入ったことが4月12日、わかった。安倍晋三首相は、24日に予定されている日米首脳会談で、リニア受注のためにリニア技術の無償提供を表明するとみられる。MSN産経ニュースが報じた。

日米首脳会談において、日本の超電導リニア新幹線の米国への技術導入で合意することで、日米両政府が最終調整に入ったことが12日、分かった。政府関係者が明らかにした。



首脳会談で安倍晋三首相は、リニア受注を実現するために、リニア技術は無償提供することを表明する。JR東海も政府と足並みをそろえている。

(MSN産経ニュース「リニア技術を米に無償提供 首相、首脳会談で表明へ」より 2014/04/13 09:22)

日本政府とJR東海は、アメリカのワシントンとニューヨークをリニアで結ぶプランを提案している。第一段階として、ワシントン-ボルティモア間(約66キロ)を結ぶ案を提案し、その後ニューヨークまで延長を目指すと見られる。

日本政府とJR東海は、アメリカのワシントンとニューヨークの間を「リニア」で結ぶ計画を提案しています。(中略)最高時速500キロでワシントンとニューヨークの間、360キロを1時間以内で結ぶ計画で、現在の特急列車の所要時間2時間45分から大幅に短縮されるとしています。

日本政府とJR東海は、この計画の第1段階として、まずはワシントンとボルティモアの間、60キロを15分で結ぶ計画を提案していて、その後、ニューヨークまでの延長を目指すとしています。

(NHKニュース「「各国にトップセールス」リニア試乗で首相」より 2014/04/13 09:22)

技術提供の場合、「ライセンス料」を受け取るのが一般的だが、リニア新幹線をアメリカに確実に売り込むこと優先したかたちだ。

首相は「インフラ輸出」を、重要な成長戦略のひとつに位置付けている。日本の独自技術によるリニアの売り込みが成功すれば、アメリカや他の海外市場開拓への大きな弾みとなるため、無償提供でも十分に利益を得られると見込んでいる。

首脳会談に先がけて、安倍首相は4月12日、JR東海の山梨リニア実験センターを訪れ、ケネディ駐日アメリカ大使とリニア中央新幹線に試乗し、日本の技術力をアピールした。ケネディ大使は「アメリカにも同じ恩恵を与えてくれると期待したい」とコメントしたという。

首相とケネディ大使は、片道42・8キロの実験線を往復し、時速約500キロの走行を体験した。



乗車後、首相は「静かで揺れも少ない。日本の最先端の技術を世界、特に同盟国の米国で活用してもらいたい」と、トップセールスに力を入れる考えを示した。ケネディ大使は「日本に恩恵を与える技術であり、米国にも同じ恩恵を与えてくれると期待したい」と述べた。

(朝日新聞デジタル「首相、リニアをトップセールス 米大使と実験線に試乗」より 2014/04/12 19:59)

リニアモーターカー・リニア新幹線 画像集・動画集
走行試験を再開したL0系 (01 of09)
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延伸工事を終えた実験線で新型車両「L0(エルゼロ)系」を使ってJR東海が再開したリニア新幹線の試験走行=29日午前、山梨県都留市 \n\n撮影日: 2013/08/29 (credit:時事通信社)
走行試験を再開したL0系 (02 of09)
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延伸工事を終えた山梨県のリニア実験線で走行試験を再開した新型車両「L0(エルゼロ)系」。山梨県立リニア見学センター前を高速で走り抜けた=8月29日、山梨県都留市 (credit:時事通信社)
走行するリニアL0系の車内 (03 of09)
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時速504キロで走行中のリニア新型車両「L0(エルゼロ)系」車内。先頭車に備え付けられたカメラの映像と速度がモニターに表示された=8月29日午後、山梨県内 (credit:時事通信社)
新型車両L0系の内部(04 of09)
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延伸工事を終えた山梨県のリニア実験線で走行試験が再開された。報道陣に公開された新型車両「L0(エルゼロ)系」の内部=8月29日、山梨県内 (credit:時事通信社)
ML100(05 of09)
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鉄道総合技術研究所 (credit:ウィキメディア・コモンズ)
国鉄リニアが有人走行で世界最高時速達成(06 of09)
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有人走行テストで世界最高時速400.8キロを達成した国鉄のリニアモーターカー(宮崎・日向市)\n撮影日 1987年02月04日 (credit:時事通信社)
超電導リニア MLX01-2(07 of09)
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超電導リニア MLX01-2。世界最高速度581km/h、山梨実験線にて。 (credit:ウィキメディア・コモンズ)
超電導リニア MLX01-901(改造前)(08 of09)
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(credit:ウィキメディア・コモンズ)
超電導リニア MLX01-1(09 of09)
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(credit:ウィキメディア・コモンズ)
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