台風で陸の孤島となった成田空港。ゴスペル隊の歌声が、疲れた人々を癒やした。

台風15号の影響で「陸の孤島」と化していた成田空港。足止めを食らった人を癒したのは、即興で始まったゴスペルの歌声だった。

台風15号の影響で、鉄道や高速バスなど東京都心部へ繋がる交通機関の運休が相次いだ成田空港。

9月10日にかけては、多くの利用客が足止めされた、1万3千人を超す人々が空港内で夜を明かすことを余儀なくされたが、その人々を癒した”即興ゴスペル”がツイッターで話題となっている。

9日午後11時23分、お一人様ですが何か(@lonely_man_30)さんさんがツイッターに投稿した約40秒の動画には、30人ほどの女性とみられるゴスペル集団が一人の男性の指揮の下で、ディズニー映画『ライオンキング』の劇中歌「ライオンは寝ている」を披露する様子が映っている。

曲の披露が終わると、周囲からの拍手が聞こえてくる。

この投稿は投稿直後から拡散され、10日正午時点で4万3千回以上再生されている。

ツイッターでは、当時空港内で足止めとなり、ゴスペル隊の歌声を聞いたとみられる人から「ゴスペル癒された!ありがとう」「移動で疲れた体に心地良いコーラスが沁みた」「こういう状況でも楽しもうとするのが素敵」などと、賞賛の声が相次いであがった。

動画をハフポスト日本版に提供した、お一人様ですが何か?さんによれば、ゴスペル隊による”ゲリラ公演”が行われたのは、国際線出発口南ウィングの4階。

フライトの変更の手続きを終えて寝床を探していた時、少し離れた場所からゴスペル隊の歌声が聞こえてきたという。

当時の状況を聞くと、「はじめは3〜4人程度だった”観客”が1分ほどであっという間に100人くらいの集まりになった。コーラス部かゴスペルの方なのかは正確には分からなかったのですが、疲れを癒してくれるような歌声を皆笑顔で聞いていました」と振り返っていた。

考えてみれば、ゴスペルを披露した彼らも、足止めされた空港内で一夜を明かした人たちのはず。

そんな状況でも、人を楽しませようとした心に感服だ。