検察庁法改正案、見送り浮上の報道。識者から「批判のトーンダウン狙い」の指摘も

検察官の定年延長を可能にする検察庁法改正案を巡り、政府与党内で今国会での成立を見送る案が浮上していると、複数の報道機関が伝えている。
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衆院内閣委員会に臨む森雅子法相=5月15日、国会内
時事通信社

検察官の定年延長を可能にする検察庁法改正案を巡り、政府与党内で今国会での成立を見送る案が浮上していると、複数の報道機関が伝えている。

共同通信などによると、世論や野党からの批判が強まる中で採決を強行すれば、政権へのダメージが大きいとの懸念があるため。与党内には、幹部ポストの定年延長に関する特例規定などを削除する案も出ているという。安倍首相は与党幹部らと協議し、近く最終判断するとみられる。

改正案には、内閣や法相が必要と判断した場合、検察幹部の定年を最長で3年延長できる特例規定も盛り込まれている。改正案は、国家公務員法改正案などと一本化した「束ね法案」として国会に提出されていた。

5月15日の衆院内閣委員会では、延長基準などを巡り議論が紛糾。野党の反発で採決が見送られた。その後、Twitterでは「#週明けの強行採決に反対します」のハッシュタグが拡散。18日には「#与野党こえて検察庁法改正を止めよう」がトレンド入りするなど、ネットでも改正案に反対の動きが拡大している。

ただ、識者からは慎重な意見もある。

元検察官の郷原信郎弁護士は18日、「見送り案浮上」を報じた読売新聞の同日の記事に触れて、自身の Twitterで「『与党も、国民の批判を受けて、さすがに検察庁法改正を諦めたか』と思わせることで、批判のトーンダウンを狙ったものだと思います。批判が沈静化し、(新型コロナウイルスの)感染者減少で世の中の関心が『緊急事態宣言解除』に向かったところで、その隙をついて強行採決しようと狙っているのだろうと思います」と投稿した