GoToキャンペーン、効果は4割減。「9月まで待った方が効果が期待できた」エコノミストが試算

GoToキャンペーン、効果は4割減。「9月まで待った方が効果が期待できた」エコノミストが試算
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第一生命経済研究所の首席エコノミスト・永濱利廣さん (2020年3月)
Kasane Nakamura/Huffpost Japan

7月22日に東京都を除外するかたちで始まったGo Toトラベルキャンペーン。当初は1兆円程度の経済効果が期待されていたが、東京以外でも新型コロナウイルスの感染が広がる中、その効果が4割減の6000億円程度に止まるとの見方もある。

第一生命経済研究所の永濱利廣首席エコノミストが6月に行なった試算によると、Go Toキャンペーンが生み出す観光需要創出効果は1兆円程度とされていた。

ところが、東京都を除外することで、東京都民を中心に「旅行に行きたい」というマインドが低下。計約4000億円程度、需要が押し下げられるとの試算を発表した。

永濱氏は「単に東京都がキャンペーンの対象外になるという物理的な影響以上に旅行需要が押し下げられる可能性がある」と指摘する。

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1泊2食付き1人2万円の温泉旅館に宿泊する場合の例。観光庁公式サイトより
観光庁公式サイト

「9月まで待った方が効果が期待できた」

Go Toキャンペーンは、宿泊料金の割引や旅先で使えるクーポン券などで旅行代金の半額(最大1人2万円分/1泊)を政府が支援する観光需要喚起策。総額1兆6794億円の関連予算が投じられている。

7月22日からは、35%の旅行代金割引のみが始まり、9月以降に15%分のクーポン付き割引が始まる予定だった。

ただ、東京都以外の地域でも新型コロナウイルスの感染者数は増えている。キャンペーン初日の7月22日には、大阪府でも初めて100人を超える新型コロナウイルス感染者が確認された。

永濱氏は「感染が再拡大する中で、東京を除外して前倒しで実施するのであれば、クーポンが発行される9月まで様子見をした方が、効果が期待できた可能性がある」と指摘する。

また、多くの自治体で独自に県内在住者などを対象とした宿泊割引などの観光支援策を行なっているといい、「地域間の状況が大きく異なる施策については、可能な限り各自治体に任せるべきだろう」と地方への権限移譲についても言及している。

 

期間限定の消費減税を提案

さらに、経済が正常化するまでの時限措置として、全品目に軽減税率を導入する施策も提案。

7月から半年間の期間限定で消費減税を行なっているドイツやイギリスの例を挙げ、日本で半年間の期限付きで全品目で軽減税率を導入した場合、財源はGo Toキャンペーンの予算に7000億円を上乗せした2.4兆円程度で、実質GDPを1.3兆円程度押し上げる効果も期待できるとしている。