菅首相のツイート、「コロナ」や「五輪」どんな発信をした?期間中の投稿を調べてみた

開幕してしばらくは、コロナ関係の発信は一切せず、対応に疑問の声も上がっていた。菅首相のツイートから、オリンピックを振り返る
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菅首相
Getty Images / 時事通信社

東京オリンピック・パラリンピックが8月8日に閉幕を迎える。

菅義偉首相は大会期間中、Twitterで金メダルを取った日本の選手や代表チームに対する祝賀を何度も投稿。緊急事態宣言下で感染拡大する中での開催だったが、開幕してしばらくは、コロナ対策にも一切言及せず、対応に疑問の声が上がっていた。

選手の活躍や競技の盛り上がりを強調することで、オリンピック開催への批判をかわそうとしているのではという指摘もあった。

ハフポスト日本版は、7月23日の開幕後から8月8日のオリンピック期間中の菅首相のツイートを調べた。投稿数は8日午後2時半までで全74(スレッド投稿を含む)で、オリンピックとコロナの投稿はほぼ半々だった。

開会式があった7月23日に1359人だった東京都の新規感染者数は急増し、閉会式の前日7日には4566人にまで増えている。

菅首相のアカウントは認証マーク付きで、プロフィール欄で「事務所スタッフが運営しています」と説明している。

内訳は次の通り。

オリンピック関係 28

外交(オリンピック) 3

新型コロナ関連 29

原爆と「黒い雨」訴訟 5

災害 6

八街市の交通事故 3

主なツイートを振り返る。

菅首相の主なツイートは?

まずは7月24日未明、オリンピックの開会式の聖火点火について投稿した後、オリンピックで来日した各国首脳を出迎える様子を伝えるツイートが続く。

最初の祝賀は7月25日。日本勢初の金メダルに輝いた柔道の髙藤直寿選手に、祝福の電話をする姿の写真をツイート。

そこからは、祝賀ツイートラッシュ。

日本オリンピック委員会(JOC)のメダリストを讃える動画投稿を引用ツイートする形で、スケートボードの堀米雄斗選手や競泳の大橋悠依選手ら数人に対する祝賀ツイートを連続投稿した。

7月26日、初めてオリンピック以外について投稿。「黒い雨」訴訟の広島高裁で敗訴した政府が、上告を断念したことを受けて、ツイートで報告した。

その後すぐオリンピックに戻り、数日間、金メダルを獲得した選手たちや代表チームに対する祝賀ツイートを連投した。

7月28日には、台風8号の日本上陸を報告するツイート。7月頭に静岡県熱海市で起きた土石流にも触れ、警戒に呼びかけた。

そしてオリンピック。おなじみとなったJOC動画のリツイートによるメダリストへの祝賀を送り続ける。

7月30日、1日の大雨の発生から1か月を前に、熱海市の土石流による犠牲者を追悼するツイート。

同じ日、開幕から8日目で初めて、新型コロナ関連のツイートを投稿した。

内容は、首都圏などへの新たな緊急事態宣言発出や、東京と沖縄の宣言延長の決定などの報告。対策や警戒を呼びかけるメッセージもあったが、宣言発出や延長という重大な決定を受け、触れざるを得ない状況になってようやく投稿したという印象を受ける。

最初の投稿にスレッドでぶら下げる形で、一気に6つツイートをした。

その後、メダル祝福ツイートを挟んだ後、首都圏が新たに宣言期間に入る8月2日に、“2度目”のコロナに関するツイート。翌3日にもワクチン接種や医療供給体制の方針の取りまとめなどを報告し、スレッドで連続ツイートした。

8月4日の投稿は、千葉県八街市で小学生5人が死傷した事故について言及。追悼や緊急対策を報告した。

同じ日にワクチンについて現状報告。高齢者の接種進捗や接種効果を強調する内容だった。さらに、感染者の入院基準に関わる方針転換について触れた。

新型コロナに関する政府の決定や方針転換に応じて、菅首相のアカウントでも、コロナに対する投稿が徐々に増えてきた。

この間も、日本人選手が金メダルを取るたびに、祝福ツイートを投稿していた。

広島原爆の日の8月6日、広島市原爆死没者慰霊式と平和祈念式に出席した様子を投稿した。

そこから祝賀ツイートに戻り、最新は、金メダルを取った野球日本代表に対する投稿となっている。