等身大の人形が住民より多い徳島の集落 ドイツ人制作のドキュメンタリー、海外でも話題に【画像】

ドイツの映画制作者フリッツ・シューマンさんがのドキュメンタリー映画「Valley of Dolls(人形の谷)」が、海外で話題となっている。徳島県の山あいの限界集落で等身大の人形を作り続ける女性と、人形を捉えた作品だ。徳島県の山あいの限界集落で等身大の人形を作り続ける女性と、人形を捉えた作品だ。

ドイツの映画制作者フリッツ・シューマンさんのドキュメンタリー映像「Valley of Dolls(人形の谷)」が、海外で話題となっている。徳島県の山あいの限界集落で等身大の人形を作り続ける女性と、人形を捉えた作品だ。

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舞台は三好市東祖谷(いや)の名頃(なごろ)地区。ここでは過疎化と高齢化が進む。綾野月美さん(64)は11年前に大阪から名頃に戻り、その翌年、畑の鳥獣対策として父に似せたかかし(人形)を作った。それが始まりだった。綾野さんは、大阪に夫と娘を残し、現在は父親と2人で暮らしているという。

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名頃には、かつて何百人もの人々が住んでいたというが、いまでは「住民は37人。かかしは何倍もおります」と綾野さん。これまでに作った人形は350体になる。作っては、地区のあちこちに飾り付けている。

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地元の小学校が2011年度末に閉校になった。ここにも生徒と教師に見立てた人形を置いている。

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綾野さんは「人形のことしか考えていません」と話す。一番難しいのは顔の表情で、ちょっとの違いで怒ったような感じになってしまうとのこと。「リアルすぎて怖いと思っている人もいるかもしれん」と心配もする。

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野ざらしの状態になっている人形の寿命は、長くても3年だという。その一方で、まだ死について深くは考えてなく、「私はずっと生きていますよ」と話すのだが、この地区から大きな病院まで最低でも1時間半はかかるので「この地区で倒れたら病院に着くまでには命はなくなっているだろうな」と、漠然と思うそうだ。

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ハフィントンポストUS版もこの作品について取り上げ、「衰退する山間地区を守ろうとする女性の思いや、都市化の歴史、人類の存在のさみしさなどを映し出している」などと賞賛している。また、「とても平和的だ」「この女性の考え方が好きだ」などとのコメントが寄せられた。

ここに掲載した動画とすべての画像は動画共有サイトVimeoの「Valley of Dolls」より。

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