フランス大統領選で無効票・白票が50年ぶりの多さ「どちらの候補も信条に合わなかった」の声

5月7日のフランス大統領選は、記録に残るものだった。
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AFP

5月7日のフランス大統領選は、記録に残るものだった。

当選を決めたエマニュエル・マクロン氏が39歳で史上最年少の大統領になるからだけではない。無効票・白票を合わせた「棄権投票率」が、Ipsosの調査で25.3%を記録したからだ。これはジョルジュ・ポンピドゥー氏とアラン・ポエール氏が争った1969年の大統領選第2回投票以来、48年ぶりの高水準。この「投票棄権」の動きが今回の選挙結果に少なからぬ影響を与えたと、多数の調査機関が報じている。

Ipsosによれば、選挙リストに記載された有権者のうち8.8% が、白票あるいは無効票を選択した。これは換算すると420万票に相当。Harris Interactiveも同様の調査結果を示している(8.9%)。これは実際に投票に行った有権者のうちの12%にあたり、Kantarの調査結果と一致する。

メランション氏ら支持者らのあいだで棄権の動き

今回の大統領選は、第1回投票で敗れたフランソワ・フィヨン氏、ジャン=リュック・メランション氏の各支持者が、決選投票で自動的にマクロン氏へ流れるというシナリオにはならなかった。

「投票へのモチベーション」に関するIpsos-Stériaの世論調査によると、白紙投票を行った人の51%が、マクロン氏・ルペン氏のどちらとも選ぶことを拒否したと回答。また39%は、白紙投票を行ったのは積極的な拒絶からではなく、「どちらの候補も自分の信条と合致しなかったから」と回答した。また残りの10%は、マクロン氏の勝利が確実だったので単に無意味な票として投じたと答えた。

投票者7,752人を対象にしたOpinion Wayの調査によると、ニコラ・デュポン=エニャン氏、ジャン=リュック・メランション氏、フランソワ・フィヨン氏、ブノワ・アモン氏の各支持者のうち、それぞれ、27%、25%、21%、9%が白紙投票あるいは無効投票を行った。

また2,877人を対象として実施されたBVAの調査も、やや異なるものの同様の結果を示している。それによれば、メランション氏、フィヨン氏、デュポン=エニャン氏、アモン氏の各支持者のそれぞれ21%、16%、15%、9%が白票あるいは無効票を投じた。

白紙投票数が集計された初の大統領選

また今回の大統領選は、白票と無効票が「別々に」集計されたという点でも史上初だった。Kantarの調査によると、得票総数のうち白紙投票が8.4%、無効投票が3.6%だった。

2014年以来、フランスの立法機関は、将来的に白票が無効票とは別個に集計される見通しを示していた。ル・モンドによれば、関連法成立までの過渡期に実施されたすべての選挙で、白票の数は無効票の数を上回っていたという。

とはいえ白紙投票数が考慮されたとしても、現行の制度では、得票総数には何らの影響も与えない。7日の決選投票で12%の白紙投票率が記録されたとはいえ、ルペン氏とマクロン氏の合計得票率自体は100%である。

一方でフランス人のおよそ10人中9人が、白紙投票を有効票としてカウントしてほしいと思っているとの結果も出ていた(2017年3月末に公表されたIfopの調査による)。今回の大統領選で、こうした改革を自身のプログラムに盛り込んでいたのはアモン氏とメランション氏だけだった。

ハフポスト・フランス版より翻訳・加筆しました。