【18歳と82歳が選挙について語る】年齢差64歳だけど、同じ一票 #YoungVoice

ジャーナリストの田原総一朗さんとお話をした。年齢差は64歳。おじいちゃんと孫が話すようなものだ。

7月6日にYOUNG VOICEの企画でジャーナリストの田原総一朗さんとお話をした。年齢差は64歳。おじいちゃんと孫が話すようなものだ。しかし、僕のおじいちゃんからは発せられないオーラと圧迫感で押しつぶされそうになった。後ろにいる僕はかなり緊張しているので、それを意識しながら動画を見ると印象が変わるかもしれません…

1952年の18歳と2016年の18歳

現在82歳の田原さんが18歳の時は1952年。当時はどんな人だったのかを伺った。

学生時代、昼はJTBで働き、夜は夜間の大学に通う多忙な生活だったという。当時、小説家を目指していた田原さんは大学の授業には出ず、執筆活動に明け暮れたそうだ。「小説家 田原総一朗」として生計を立てようと考えていたが、「才能のある人間が頑張ることを努力するという。才能のない人間が頑張るのは徒労に過ぎない」と言われるなど幾度の挫折を味わい小説家としての道を諦めた。これをきっかけにジャーナリストとしての道を歩むことを決断したという。

政治を語ることが当たり前だった学生時代

18歳の頃の田原さんと今の18歳についての違いを伺った。

当時の18歳は、政治について語ることは当たり前で、社会問題をテーマに議論を毎日のように繰り返していたという。今の若者は「昨日テレビでやっていたバラエティー番組の話」が話題の中心であるが、当時は「昨日新聞に載っていた時事ネタ」が話題の中心であると思うと、驚きを隠せない。デモ活動も街中でよく見かけ、田原さんもデモに参加していたという。当時の学生は、誰もが政治や社会との関わりを持ちたいと思っていたそうだ。しかし、田原さんから次のような驚きの言葉が発せられた。

「でも当時の僕は政治になんて興味なかった」

田原さんはデモに参加し、毎日のように友達と政治についての議論を交わしていた。今の僕たちから見ると、当時の田原さんは政治に関心のある学生であるが、その自覚がなかったそうだ。つまり、当時はデモに参加することや政治について議論するということが社会に内面化され、ごくごく当たり前のことだったのだ。田原さんから見て今の18歳が政治について語りたがらないという現状が理解できないそうだ。

今は友達の間で政治を語る人は空気の読めない人になってしまうが、いつか政治を語る人はカッコイイ人になってほしい、そう思った。

なぜ今の学生が政治について語らないと思うか

田原さんに質問された。僕が考える若者が政治を語らない理由は、政治について話すきっかけを失っていることだ。

僕は特別日本の学生の政治意識が低いとは思わない。友達と頻繁に政治について話さなくとも、話すことはあるし、話せばどんどん意見が交わされていく。ただ、教室内の友達との会話や家庭内の親子の会話の中で政治を語る機会が極めて少ない。政治について語ることがタブー視されている現実がそこにはあるのではないか。

参院選に向けて皆さんに伝えたいこと

僕は投票に行く。その理由は「その一票が僕たちの明日に繋がる」からだ。今この記事を読んでくださっている人の中にも投票に行くか迷っている人もいるだろう。2.3日前になって投票の準備をしていないからもう手遅れだと思っている人もいるのではないだろうか。しかし、全く手遅れではない。

投票に行く理由として「誰のために投票しようか」という視点で考えるのもよいと思う。例えば、新しくお父さんやお母さんになった方は赤ちゃんのために、おじいちゃんおばあちゃんは自分の孫のために、僕たち学生はこれから僕たちが生きる社会のためやこれから生まれてくる子どもたちのために投票に行く。自分の一票が誰かのためになると思えば、政治や投票に対するイメージも変わるかもしれない。

実際、「投票に行くことによってどう社会が変化するのか」を想像できない人は、「投票に行かないことによって社会がどう変化するのか」を想像できていないのではないだろうか。「投票に行くことによってどう社会が変化するのか」を想像する上で、自分の一票が自分以外の誰のためになるのか、考えてみてください。

投票結果を受けて、今度は僕たちが政治を監視する立場になる。仮に自分が投じた政党や政治家が選挙の時に掲げていた公約を果たさなかったら、次の選挙ではその政党や政治家に票を入れなければいい。

なぜなら、民主主義はやり直しがきく社会体制だから。

だからといって、投げやりになって投票してもよいというわけではない。イギリスのEU離脱をめぐる国民投票を受けて、選挙で政治は本当にガラリと変わるということを僕たちは学んだ。

最後に僕が選挙に向けての準備をする上で面白いと思ったツールを皆さんに共有させて頂く。暇な時、トイレに入っている時、投票日当日の朝、パンを片手に見てください。

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