アフガン帰還民への生活必需品配付が進行中です

パキスタン政府によるアフガン難民の本国への帰還政策が強化され、昨年から60万人以上がすでに強制的に帰還させられています。
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パキスタン政府によるアフガン難民の本国への帰還政策が強化され、昨年から60万人以上がすでに強制的に帰還させられています。

AAR Japan[難民を助ける会]が2月末から3月にかけてアフガニスタンのナンガハル州で3,800世帯の帰還民を調査したところ、話を聞いた半数以上がどこからも支援を受けられずに困窮していました。AARは、こうした方々に緊急支援物資の配付を行っています。

それぞれが本当に必要なものを入手できるように

バボ・グルさん(男性)一家は、昨年パキスタン政府の帰還政策が強化された直後、地元行政から家を立ち退くよう命じられました。

「何の準備をする猶予も与えられず、家財道具を売るなどして何とか帰国するための費用をかき集め、ほとんど着の身着のままの状態で半年前にアフガニスタンに帰ってきました。もう所持金はほとんど残っていない」と言います。

3,800世帯への聞き取り調査では、帰還民は住むところや食料、教育、医療など、あらゆる点で困難に直面していることがわかりました。

AARは緊急支援として、どこからも支援を受け取っていない人たち、特に障がい者や女性が世帯主となっている家庭など580世帯に、支援物資を配付することにしました。ソーラーパネルセット(ソーラーパネル、充電器、ランプなど)の引換券はこれら全世帯に配付し、他の物資については世帯によって既に所持している品が異なるため、クーポンを配付して必要なものを自分たちで購入することができるようにしました。

3月中にクーポンの配付は終わり、4月1日から早速そのクーポンを持った人たちが、地元の店舗で食料などを購入しています。このクーポンが使えるのはAARが契約した店舗のみで、購入できる商品も食料や石けんなど、彼らが生活するうえで欠かせないもののみに限られています。

厳しい寒さが緩み始め、帰還する人たちはこれからさらに増えていくことが予想されています。また、いまだにどこからも支援を受けられていない人たちが多く残されています。引き続き緊急募金に皆さまのご協力をお願いいたします。

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帰還民から聞き取りをするAARのスタッフ(中央)(2017年3月29日)

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契約した商店で、AARから受け取ったクーポンで米や豆などを購入した帰還民(左)と、品物を確認する店員(右)(2017年4月1日)