本日午後「明日ママ」で抗議団体が記者会見 「今後を見守る」姿勢を表明へ 厚労省で会見するワケは?

ドラマ「明日、ママがいない」の問題は、ようやく収束に向かいつつある。そこには目立たない形での「国の関与」も見え隠れする。
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ドラマ「明日、ママがいない」の問題は、ようやく収束に向かいつつある。

そこには目立たない形での「国の関与」も見え隠れする。

「ドラマを見た養護施設の子どもが『死にたい』と口にするようになり、自傷行為に走った」などの事例が報告されているとして児童養護施設が加盟する全国児童養護施設協議会が日本テレビに対して、番組の内容の見直しを求めていた問題。

昨日、2月4日(火)に日本テレビの佐野譲顕制作局長が全国養護施設協議会を訪れて「回答書」を手渡した。

その内容はまだ同協議会も明らかにしていない。

実は、全国養護施設協議会は社会福祉法人・全国社会福祉協議会(全社協)の下部組織で、事務所も新霞ヶ関ビルの全社協の事務所の中にある。

全社協は、全国の福祉施設や各地域の社会福祉協議会の上部団体で、事実上、厚生労働省の「外郭団体」。

厚生労働省の幹部が天下りしたり、出向したりする先の機関として存在してきた。

現在の全社協の会長も、斎藤十朗氏。自民党の元参議院議員で、元厚生大臣で、元参議院議長を務めた「厚生族」政治家だ。

「全社協という組織は厚労省にべったり」と関係者が口にするほど、両者の関係者は深い。

厚労省は、国の方針を全国に発信する時に全社協が出している雑誌などを頻繁に利用している。

その全社協傘下の全国児童養護施設協議会が日本テレビに抗議するにあたって、全社協の上層部や厚生労働省の関係部署への「相談」なくして行うわけがない。

日本テレビへの抗議は、児童養護施設の施設長などが、ドラマの第1話を見て「これは問題ある放送だ。子どもたちを傷つけてしまう」と危機感を持って動き出したのがきっかけだが、実際の行動にあたっては厚生労働省とも「内々で相談」の上で行っている。

3日の衆議院予算委員会で、日本維新の会の中田宏議員の質問に答える形で、田村憲久厚生労働大臣が「ドラマの影響による自傷行為などについて」調査することを約束した。

この質問がきっかけとなって調査することになったように報道されているが、実際には厚労省の担当部署にも全国児童養護施設協議会の聞き取り調査結果はその前から伝わっている。

さて、4日に日本テレビが出した「回答文書」に対して、全国児童養護施設協議会として、内容をすぐには明らかにせず、どのように対応するか、同協議会はマスコミ各社の取材に対して態度表明を「記者会見で明らかにする」とした。

この間には、当然、全社協の内部や厚労省とも協議しているだろう。

記者会見は5日午後3時、厚生労働省内の記者クラブ「厚生労働記者会」で行われる。

この記者クラブは、毎週、田村厚生労働大臣も記者会見を行っている福祉・医療・労働問題に関するニュースの発信場所だ。

同協議会がこの場所を今回のドラマをめぐる抗議が、単なる一団体によるテレビ番組へのクレームという性質のものでではなく、むしろ、国の政策も含めて、児童福祉に携わる人間たちの思いを代弁した「公共的な行為」だという強い意思の表れだ。

この記者会見には、同じく「明日ママ」で抗議の声を上げてきた、全国里親会、熊本市の慈恵病院も同席し、それぞれの態度を表明する。

会見に臨む3者は、記者会見の前に協議することにしている。

3者、日本テレビが出した改善点について、まだ不十分な点を指摘しつつ、「今後も改善を求めて見守る」という姿勢を示すことになるだろう。日テレ側が三者による抗議や問題提起に対して、「放送中止も変更もしない。最後まで見てほしい」という当初の突き放した姿勢を改め、内容変更を約束したことで、当初主張していた「放送中止」の要求は取り下げることになる。

午後3時に明らかにされる記者会見では、日テレ側が示した改善点が初めて明らかにされる。

ここでは、「ポスト」や「ロッカー」などのあだ名の扱いや児童養護施設の子どもをペットショップの犬にたとえる台詞、施設の子どもへの体罰シーンなどの扱いや、現在も続いている、ネットでのドラマの無料配信、再放送やDVD化の問題などがどうなるかが注目される。

それを明らかにした上で、全国児童養護施設協議会などの3者が、「今後のドラマで改善されることを見守っていく」と「大人の対応」をするはずだ。

ちょうど本日は水曜日。

午後10時からはドラマの第4話が放送される。

今夜までは先週に引き続き、提供スポンサーが全社降りてACのコマーシャルばかりが流れるだろうが、第5話からスポンサーの「復活」が十分に考えられる。

いずれにしても、その4話の放送が児童福祉関係者が見せる「大人の対応」を裏切るものでなければ、という条件付きではあるが。。

(2014年2月5日「Yahoo!個人」より転載)

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