平和安全法制関連法案成立を受けて思うこと

今回法案が成立をした事は良かったと思う。ただ賛成をした僕が思うのはこれで終わりではないと言うことだ。法の施行に向けて様々な準備が始まる。

9月19日、平和安全法制関連法案が参議院で可決され、成立した。

このことについての僕の考え方は以下のとおりだ。

1 わが国を取り巻く情勢が大きく変化していく中にあって今回の法案の成立はわが国の平和と安全の確保による国民の暮らしと命を守ること、さらには国際社会におけるわが国への信頼を高めることに大きく寄与するものだと考える。

2 日米安全保障条約の締結やPKO法の制定の時にもずいぶん反対意見があった。しかし、実際には、日米安保によってわが国の平和が保たれ、また、PKO活動に参加することによって国際社会のわが国に対する信頼が高まってきている。アンゴラやカンボジアのPKO活動に参加した経験を持つ私は実感として感じている。

以下、今回の法案成立について思うところを述べたい。

今回の法案に賛成する人、反対をする人など様々なご意見がある中、一致していたのはわが国の平和と安全を守ることの必要性はあるということ。意見の違いがあったのは、今回の法案に反対する方々の多くは今回の法案の成立によってこれまで維持されてきたわが国の平和が脅かされるという考え方を示され、一方、今回の法案が必要だと考える人たちは、これまでと同じようにこれからも平和を維持していくためには、国際情勢の変化に対応した新たな措置が必要で、そうすることによってはじめて平和を維持することができるという考え方であったと思う。

僕の考えは後者だ。

その意味で今回法案が成立をした事は良かったと思う。ただ賛成をした僕が思うのはこれで終わりではないと言うことだ。法の施行に向けて様々な準備が始まる。その過程においてこの法律の制定に反対を示されていた方々の懸念が思い過ごしだったのかそれともその懸念が現実のものだったのかということが問われていくことになる。丁寧な検討と周到な準備で自衛隊関係者にも国民一般にも安心していただけるように心がけていく必要がある、と考える。

この平和安全法制については様々の論点がある。地域を回っていても様々なご意見をいただく。それに少しずつでも応えるべく僕の見解を述べ、ご理解が深まるようにしていきたい。

毎週一回のこのコラムの中でも述べていくことにしたい。

来週のテーマは「自衛隊のリスク」。このことについて、寄せられた質問にお答えしていきたい。

ふるかわ 拝

(2015年9月22日「週刊yasushi」より転載)