原発再稼働の流れが決まった!

福島第一原発の事故に際し、ネットで多くの人間がある事ない事を無責任に騒ぎ立て、結果、地域に重篤な風評被害をもたらした事は記憶に新しい。ネットはどうしてもその特質から、極論が持て囃され、瞬間ではあるにせよ局地的爆発力を持つ事が可能である。
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読売新聞が伝えるところでは、原発「ベース電源」維持...国の計画に再稼働方針との事である。

政府は国の中長期のエネルギー政策を示す新たな「エネルギー基本計画」で、原子力発電を「ベース電源」と位置づけ、原子力規制委員会が安全を確認した原発については再稼働させることを明記する方針を固めた。月内にも閣議決定することを目指す。

些か回りくどい表現であるが、現在検討中のエネルギー基本計画で原発再稼働を確認し、これを閣議で了承する事で原発再稼働を安倍政権が正式決定するという事である。電力需要を賄い停電をさけるため、日本全国でかなりの数の火力発電所が定期修理を行う事なく、騙し騙し運転を続けていると聞いている。一方、実際に老朽化した火力発電所を訪問した人の話では、想像以上に老朽化が進んでおり驚いたとの話も直接聞いている。

今日まで事故が起こらなかったのは、現場スタッフのご苦労と献身的な仕事があってこそ可能であったと感謝したい。そして、釈迦に説法であるが原発再稼働の日まで、引き続き歯を食いしばってでも電力供給に努め、停電を起こす事なく日本経済を支えて戴きたい。何故、原発再稼働を急がねばならないのか? は過去、下記で説明した積りである。

今回はこういった経緯も踏まえ、安倍政権としての今後の対処について具申してみたい。

■ 都知事選挙の結果が脱原発議論にピリオドを打った

都知事選挙の結果については、今回の都知事選挙結果は何を意味するのか?で総括した通りである。脱原発を主たる政策とした候補が大敗した以上、安倍政権が民意は原発容認と判断し、原発再稼働を決定する事は民主主義の原理に則った行動である。また、火力発電現場の状況を鑑みれば今回の素早い行動は高く評価されるべきと考える。

翻って日本はというと、極めて残念であるが3.11以降政治はエネルギー問題を玩具にして来た。三歳児がライターを玩具にして弄べば、結果家を丸焼けにしてしまう。同様、政治がエネルギー問題を玩具にすれば日本経済は破綻してしまう。漸く、東京都民はこの事に気付き脱原発を主張する候補者に「NO」を突き付けるに至った訳である。

3.11以降の一種のヒステリー状況での、或いはイデオロギーに汚染された脱原発議論は今回の選挙結果を以て完全に終わった。今後は、枯渇する化石燃料、中東の地政学的リスク、地球温暖化ガス対策、日本経済の将来、失業問題などを総合的に考え、原発を含めたエネルギー問題全般を長期的にどうするのか? を考え、議論して行かねばならないという事である。

■ ノイジーマイノリティは無視して構わない

福島第一原発の事故に際し、ネットで多くの人間がある事ない事を無責任に騒ぎ立て、結果、地域に重篤な風評被害をもたらした事は記憶に新しい。ネットはどうしてもその特質から、極論が持て囃され、瞬間ではあるにせよ局地的爆発力を持つ事が可能である。従って、ノイジーマイノリティに取っては居心地の良い「居場所」である。しかしながら、内輪の人間(ノイジーマイノリティ)がどれ程盛り上がっても、サイレントマジョリティーの賛同、共鳴を得、一体化する所までには至らないのが通常である。

ネットでの盛り上がりや、国会議事堂を取り囲む原発反対のデモを見た政治家が、まるで日本国中がそうであるかのような錯覚に陥ったのかも知れない。しかしながら、ネットにせよリアルなデモにせよ所詮は極一部のノイジーマイノリティの所業であり、国民の大多数を占めるサイレントマジョリティーはそれに対し至って冷淡である。

■ 誰が反原発のデモに参加しているのか?

一度だけであるが、金曜日の夕方実際にデモに遭遇した。デモといえば世界的に怒れる若者によって行われるものと相場は決まっている。しかしながら、日本の場合は何と60台半ばのおじさん連中が中心で、まるで団体旅行の風情である。多分、2時間程国会周辺をうろうろ歩いたら丁度良い時刻となるので、赤坂方面に流れ、安い居酒屋辺りで飲み会でもやるのであろう。

原発の停止を続ければ日本経済は疲弊する。20年後には、日本は三流経済国に零落するかも知れない。しかしながら、20年後に生きているかどうか分らない自分達に取って、それはどうでも良い事だ。日本の財政が破綻するかも知れない。しかしながら、これも自分達の年金を払ってくれさえすればどうでも良い事だ。こういう中高年がデモに集まって来ているのではないだろうか?

現役時代も決して責任ある仕事を任される事はなく、終身雇用の制度に守られ何とか定年まで逃げ切ったという連中に違いない。「次世代への責任」といっても理解出来ず、反原発ごっこを楽しみたいだけの誠に以て身勝手な集団といえる。安倍政権が、かかる下品で破廉恥なノイジーマイノリティを徹底して無視すべきである事は当然である。

■ 反原発は社会主義者と市民運動家に取っての最後の居場所

私は1989年のベルリンの壁崩壊を以て社会主義者は生存理由を喪失したと理解している。しかしながら、絶滅危惧種と目されながらも何かと屁理屈を付けて生き残っている。一方、市民運動家が市民の役に立たないところか、極めて有害である事が菅元首相によって身を以て立証されてしまった。

居場所のない社会主義者と市民運動家は原発の恐怖を声高に叫ぶ事で国民の恐怖と不安を煽り、反原発を主張する事で一時であったにせよ国民の支持を取り付け、居場所を確保する事が出来た。今後はノイジーマイノリティと連携して事態の打開を図る事になるだろうが、最早国民が彼らの主張に耳を貸す事はない。安倍政権も徹底して無視する事だ。

福島第一原発事故
JAPAN EARTHQUAKE TSUNAMI FUKUSHIMA NUCLEAR POWER PLANT (01 of19)
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Workers wearing a protective suit and a full-face mask walks out and relaxing workers walk into a relax room at the emergency operation center at Tokyo Electric Power Company (TEPCO)\'s tsunami-crippled Fukushima Daiichi nuclear power station in Okuma, Fukushima prefecture, north east of Tokyo, Japan, 28 February 2012. Members of the media were allowed into the plant on February 28 ahead of the 1-year anniversary of the March 11, 2011 tsunami and earthquake. The accidents is second nuclear disast \n\n撮影日:2012年02月28日 (credit:EPA=時事)
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足元を気にしながら歩く作業員 \n\n雪が積もった東京電力福島第1原発の構内で、足元を気にしながら歩く作業員=16日午後0時39分、福島県大熊町[代表撮影] \n\n撮影日:2013年01月16日 (credit:時事通信社)
福島原発・防護服に着替える作業員(03 of19)
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防護服に着替え、原発での作業に向かう男性(福島県大熊町)[代表撮影] \n\n撮影日:2012年02月20日 (credit:時事通信社)
JAPAN EARTHQUAKE TSUNAMI FUKUSHIMA NUCLEAR POWER PLANT (04 of19)
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A worker prepares gloves at the emergency operation center of Tokyo Electric Power Company (TEPCO)\'s tsunami-crippled Fukushima Daiichi nuclear power station in Okuma, Fukushima prefecture, north east of Tokyo, Japan, 28 February 2012. Members of the media were allowed into the plant on February 28 ahead of the 1-year anniversary of the March 11, 2011 tsunami and earthquake. The accidents is second nuclear disaster, which triggered by the March 11 tsunami hitting northern Japan, since the world\' \n\n撮影日:2012年02月28日
福島原発・防護服を脱ぐ作業員 (05 of19)
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東京電力福島第1原子力発電所での仕事を終え、拠点のJヴィレッジに戻った作業員。防護服や靴のカバーなどを分別し、廃棄していた(福島・楢葉町)[代表撮影] \n\n撮影日:2011年11月11日 (credit:時事通信社)
APAN EARTHQUAKE TSUNAMI FUKUSHIMA NUCLEAR POWER PLANT (06 of19)
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Workers wear off protective suits to receive radiation screening as they returned to J.village after leaving Tokyo Electric Power Company (TEPCO)\'s tsunami-crippled Fukushima Daiichi nuclear power station in Okuma, Fukushima prefecture, north east of Tokyo, Japan, 28 February 2012. Members of the media were allowed into the plant on February 28 ahead of the 1-year anniversary of the March 11, 2011 tsunami and earthquake. The accidents is second nuclear disaster, which triggered by the March 11 t \n\n撮影日:2012年02月28日
福島原発・廃棄物の山 (07 of19)
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東京電力福島原子力発電所で働いた作業員の使用済みの防護服や全面マスクに付けるフィルターなどの廃棄物が、Jヴィレッジの中にあるサッカー練習場に集められていた(福島・楢葉町)[代表撮影] \n\n撮影日:2011年11月11日 (credit:時事通信社)
福島原発・ゲートモニターを通る作業員 (08 of19)
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防護服を脱いだ後、ゲートモニターを通って放射線量をチェックする作業員(福島・楢葉町)[代表撮影] \n\n撮影日:2011年11月11日 (credit:時事通信社)
JAPAN EARTHQUAKE TSUNAMI FUKUSHIMA NUCLEAR POWER PLANT (09 of19)
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Workers receive screening as they returned to J.village after leaving Tokyo Electric Power Company (TEPCO)\'s tsunami-crippled Fukushima Daiichi nuclear power station in Okuma, Fukushima prefecture, north east of Tokyo, Japan, 28 February 2012. Members of the media were allowed into the plant on February 28 ahead of the 1-year anniversary of the March 11, 2011 tsunami and earthquake. The accidents is second nuclear disaster, which triggered by the March 11 tsunami hitting northern Japan, since th \n\n撮影日:2012年02月28日 (credit:EPA=時事)
福島原発・出入りする作業員 (10 of19)
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東京電力福島第1原発の重要免震棟にはひっきりなしに現場作業員らが出入りする(福島県大熊町)[代表撮影] \n\n撮影日:2012年03月08日 (credit:時事通信社)
福島原発・はみ出した鉄筋を切断する作業員 (11 of19)
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東京電力福島第1原子力発電所4号機原子炉建屋の壁からはみ出した鉄筋をクレーンのゴンドラから切断する作業員=12日、福島県[代表撮影] \n\n撮影日:2012年10月12日 (credit:時事)
福島原発・福島第1原発の山側から見た4号機と作業員 (12 of19)
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報道公開された福島第1原発の山側から見た4号機(右)と作業員。中央が3号機=1日午前11時17分、福島県大熊町[代表撮影] \n\n撮影日:2013年03月01日 (credit:時事通信社)
福島原発・配管工事の作業員 (13 of19)
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1号機タービン建屋に隣接する復水貯蔵タンクの配管工事を進める作業員。後方にはがれきと化した車が残る=11日午前、福島県大熊町の東京電力福島第1原子力発電所[代表撮影] \n\n撮影日:2013年06月11日 (credit:時事通信社)
福島原発・安倍首相が福島第1原発を視察 (14 of19)
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安倍晋三首相が福島第1原発を視察 免震重要棟で構内の汚染水タンクのパトロールに出発する作業員を激励し、見送る安倍晋三首相(左)=19日午後、福島県大熊町[代表撮影] \n\n撮影日:2013年09月19日
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epa03741036 Cover installation for spent fuel removal from the pool is ongoing at the unit 4 reactor building at the Fukushima Dai-ichi nuclear plant at Okuma town in Fukushima prefecture on June 12, 2013. EPA/TOSHIFUMI KITAMURA (credit:EPA=時事)
福島原発・1号機と2号機の原子炉建屋 (16 of19)
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福島第1原発の2号機(右)と1号機(左)の各原子炉建屋=2013年6月11日午後0時7分、福島県大熊町[代表撮影] (credit:時事通信社)
福島原発・4号機、3号機、2号機の原子炉建屋 (17 of19)
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報道陣に公開された廃スラッジ建屋屋上から見た(奥右から)4号機、3号機、2号機の各原子炉建屋=2013年6月11日午前11時39分、福島県大熊町の福島第1原発[代表撮影] (credit:時事通信社)
自衛隊による除染作業 (18 of19)
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除染作業する自衛隊(福島県飯舘村)\n2011年12月10日撮影\n (credit:時事通信社)
民家の除染作業(19 of19)
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空間放射線量が比較的高い福島市渡利地区での除染作業。民家の屋根を高圧洗浄機で除染する作業員(福島市、2012年2月14日撮影) (credit:時事通信社)