槇原敬之被告に懲役2年を求刑。覚せい剤取締法違反などの罪、起訴内容を認める。

2018年に覚せい剤を所持していたなどとして起訴。槇原被告は「ここ数年は使っていません」と主張した。
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槇原敬之被告
槇原敬之被告

2018年に覚せい剤を所持していたなどとして、覚せい剤取締法違反などの罪に問われた歌手の槇原敬之(本名・範之)被告の初公判が7月21日、東京地裁(坂田正史裁判官)であった。

槇原被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役2年を求刑し、弁護側は執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は8月2日に開かれる。

検察官が読み上げた起訴状によると、槇原被告は2018年3月と4月、当時使っていた東京都港区の部屋で危険ドラッグ「ラッシュ」約64.2ミリリットルと覚せい剤約0.083グラムを所持。今年2月13日、渋谷区の自宅でラッシュ約3.5ミリリットルを所持したとされる。

槇原被告は弁護側の被告人質問で、関係者やファンに謝意を示した上で、違法薬物の使用について「ここ数年は使っていません」と主張。2018年と今年、部屋からそれぞれ違法薬物が見つかったことについては、「捨てるのを気をつけたほうがいいと聞いたことがあって、捨てられずに置いておいた」と訴えた。

今後はやらないとなぜ言えるのかと問われ、次のように述べた。

「大変なことや辛いことがあっても、周りに相談したり、今のパートナーと分かち合ったりして、薬物に頼らなくても幸せだと感じられている」

検察側は冒頭陳述で、槇原被告が20歳ごろから違法薬物を使い始めたと指摘。論告では、1999年に覚せい剤を所持した罪で有罪判決を受けたことに触れ、「有罪判決を受けたにもかかわらず、その後も入手・使用を繰り返した」と指摘。「常習・依存性が認められる」などとして、懲役2年を求刑した。

一方弁護側は最終弁論で、2018年時や今回の逮捕時に実施された尿検査がいずれも陰性だったことなどを挙げて「薬物をやめていた槇原さんが、捨てることができずに持っていた」と弁明。「悪質性は低い」として、執行猶予付きの判決を求めた。

新型コロナ予防、傍聴席は3分の1に

東京地裁総務課によると、新型コロナウイルス感染予防対策として、各法廷内の傍聴席を通常の3分の1程度に減らし、距離をとって座ってもらうようにしている。 槇原被告の裁判でも、一部の傍聴席に「不使用」という張り紙がされた。