新型コロナ変異株とは? 感染力は「最大70%高い可能性」とジョンソン首相。イギリスで急増

変異株の名称は「VUI-202012/01」。「致死率が高いことや、重症化しやすいことを示す証拠はない」とボリス・ジョンソン首相。ただ、現時点では変異株の特徴の詳細は明らかになっていないという
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記者会見するイギリスのボリス・ジョンソン首相(2020年12月19日)
ASSOCIATED PRESS

イギリス・ロンドンなどを中心に、感染者が急増している新型コロナウイルスの変異株。イギリス政府は感染拡大を受けて、ロンドンや周辺地域に外出制限を導入すると発表した。変異種はどんな特徴があるのか?

 

感染力、最大で1.7倍か

Voice of America(VOA)によると、変異株の名称は「VUI-202012/01」。イングランド南部のケント州で12月13日に最初に確認された。変異株の感染者は急速に増え、入院患者数も急増している。

イギリスではすでに、新型コロナウイルスのワクチン接種が高齢者や医療従事者などを中心に始まっている

ロイター通信によると、イギリスのボリス・ジョンソン首相は、19日の記者会見で変異株について「致死率が高いことや、重症化しやすいことを示す証拠はない。ワクチンが、変異株に対して効果が低いことを示す証拠も今のところない」と説明した。

さらに、ジョンソン首相は「かなり不確かではある」と前置きした上で、「変異株の感染力は、古い種よりも最大で70%高い可能性がある」と述べた。一方で、ジョンソン首相は「まだ分からないことがたくさんある」ことも強調している

 

感染拡大でロックダウンに

NBCによると、イギリス政府の最高医療責任者であるクリス・ホイッティ氏は19日の声明で、世界保健機関(WHO)に対して変異株について報告したことを公表した。

WHOは公式Twitterで、「私たちは新型コロナウイルスの変異株に関して、イギリスと緊密に連絡を取り合っています。イギリス政府は、分析内容や研究に関する情報と結果を今後も共有し続けます。この変異株の特徴や影響について、新たな情報が入り次第、加盟国や一般の方々に向けて情報を提供します」と呼びかけている。

変異株の感染が急速に拡大していることを受け、イギリス政府はロンドンとイングランド南東部に20日から外出制限などの厳しい規制をかけることを発表。事実上の都市封鎖(ロックダウン)となる。