メンタルヘルス理由の途中棄権に、元競泳王者フェルプス氏「助け求めるのは必要」(東京オリンピック)

アメリカ体操代表のシモーン・バイルス選手の決断をフェルプス氏が支持。自身もメンタルヘルスの問題に苦しんできた。
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シモーン・バイルス(左)とマイケル・フェルプス(右)
Getty Images

アメリカ体操代表のシモーン・バイルス選手が、7月27日の東京オリンピック・体操女子団体決勝で途中棄権し、メンタルヘルスを守ることが理由だったと明かした

アメリカ体操界のスーパースターの決断に対して、元競泳金メダリストのマイケル・フェルプス氏が支持する考えを表明した。

フェルプス氏は、バイルス選手の途中棄権を「心苦しく思う」と受け止める一方で、「私たちは人間」と理解を示した。

「パーフェクトな人はいない。大丈夫でなくても、大丈夫なんです。アップダウンや感情の激しい起伏があってもいいんです」と、NBCの取材に答えている。 

「最も大きなことは、私たちはだれでも、このような経験をしたとき、助けを求める必要があるということだ」と語っている。

フェルプス氏自身も、これまでメンタルヘルスの問題に悩まされてきた。

五輪通算23個の金メダルを獲得し「水の怪物」と呼ばれる伝説的な競泳選手として注目を集めてきた。

CNNによると、フェルプス氏は2004年ごろに初めて「うつの発作」を経験し、毎年10月から11月に気分の波が襲ってくることに気づいたという。

同じ年に起こした酒のトラブルなどを機に、メンタルヘルスに問題を抱えていることが世間に明らかになった。フェルプス氏は、自身の経験を踏まえて、メンタルヘルスを守る重要性への理解を促す活動をしている。

大坂なおみ選手が同様の理由で全仏オープンを棄権した際も、「誰かの命を救うだろう」とエールを送っていた