「生理用品の無償提供、平等と尊厳に欠かせない」と力強いメッセージ。英スコットランドで世界初の法律施行

地方自治体や教育機関は、ナプキンやタンポンなどの生理用品を無料で提供することが義務付けられます。政府による無料配布が国際的に広がる一方、日本は?
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「生理の貧困」対策を求めるスコットランドのデモの参加者たち(撮影=2020年2月25日)
Jeff J Mitchell via Getty Images

英スコットランドで現地時間8月15日、生理用品の無償提供を義務付ける法律が世界で初めて施行された

この法律により、スコットランド全土の地方自治体や教育機関は、ナプキンやタンポンなどの生理用品を無料で提供することが義務付けられる。

施行にあわせ、ショナ・ロビソン社会正義担当相は「生理用品の無償提供は、平等と尊厳に欠かせない」とのメッセージを公開している。

 

経済的な危機で「これまで以上に重要」

政府によると、スコットランドでは2017年から生理用品を必要とする人が公共施設で無償でアクセスできるよう議論を進め、これまで2700万ポンド(およそ43億6000万)以上の予算を投資してきたという。2020年11月24日、スコットランド議会は生理用品を無料提供する法案を全会一致で可決した

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ショナ・ロビソン社会正義担当相
Ken Jack via Getty Images

ロビソン氏は「生理用品の無償提供は、平等と尊厳に欠かせないものであり、手に入れる上での経済的な障壁を取り除きます」と宣言。

現在の経済状況について「生活費の危機により、難しい選択が迫られている」とし、生理用品の無償提供は「これまで以上に重要であり、アクセスできない状況に陥ってほしくありません」と語った。

「こうした政策でスコットランドは世界をリードしている」ともし、無償提供のほか、雇用主が生理を学ぶことができるウェブサイトへの資金提供や、反スティグマ活動の推進なども行ってきたという。

ロビソン氏は、生理の無償提供のための道筋を作るために重要な役割を担ってきた「すべての若い女性と少女に感謝します」ともつづった。

スコットランドの住民は今後、政府の支援を受ける企業「Hey Girls」が運営するモバイルアプリを通じて、生理用品を無償で提供する最寄の場所を見つけることができるという。

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(イメージ画像)
zoranm via Getty Images

政府による無料配布が国際的に広がる。日本は?

ナプキンやタンポンなどの生理用品の購入費用を負担できなかったり、生理用品を利用できない環境にあったりする状態を意味する「生理の貧困」。

こうした問題を改善するため、政府が無料で配布したり、軽減税率を導入したりする取り組みが国際的に広がっている。

ニュージーランドは、2021年6月から学校で生理用品を無料で提供。フランスでは2021年2月に政府が全ての大学生に対して生理用品を無料で配布することを発表した

日本では、国による政策は行われていないが、2021年6月に発表された、国の重要課題や政策の方向性を示す「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に、「生理の貧困」への対策が初めて明記された

企業や自治体が無料配布する動きはすでに広まっており、内閣府男女共同参画局によると、2021年7月20日時点で581の地方自治体が「生理の貧困」に関する取り組みを実施しているという。