佐野研二郎氏のエンブレム、使用例にも疑惑が

佐野研二郎氏がデザインした2020年東京オリンピックエンブレムに関連して、新たな疑惑が出ている。
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佐野研二郎氏がデザインした2020年東京オリンピックエンブレムに関連して、新たな疑惑が出ている。エンブレム使用例として作られた画像が、個人ブログに掲載されていた画像を使っているのではないかというのだ。

指摘を受けているのは、8月28日に東京オリンピック大会組織委員会が行った、エンブレムの選考過程についての記者会見で紹介された画像だ。エンブレムの「展開例」として紹介された画像で、羽田国際空港のロビーに、エンブレム原案が描かれた垂れ幕が掲げられている。

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指摘されているのは、この画像で使われている羽田国際空港のロビー風景が、個人ブログに2012年5月に投稿された写真と、酷似しているという点だ。個人ブログに掲載された画像にはコピーライトの表記もあるが、展開例の画像にはその部分がない。

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SLEEPWALKING IN TOKYO」ブログより

また同様に、渋谷駅前のビルのモニターにエンブレムが映しだされた使用例も紹介されたが、こちらの画像も、「非営利」目的のみ使用可能という条件で画像サイト「Flickr」に投稿された画像が使われているのではないかとの指摘も出ている。

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エンブレムロゴ「展開例」

なお、28日の会見で組織委専務理事・事務総長の武藤敏郎氏は、「佐野さんの案は当初より、会場装飾や関連グッズ類への展開案が素晴らしく充実していた。仮に、商標調査の時点で修正を余儀なくされたとしても、佐野さん自身に修正をしていただいたうえで、エンブレムの決定を目指すとしていた」と述べ、佐野氏がデザインしたエンブレムの「展開力」を評価していた。

これらの画像に関しては、画像の所有者に許可を取って使用した可能性ももちろんある。8月29日付けスポーツ報知の記事によると、組織委はこの使用例画像について、「制作過程を含めて事実関係を調べる」としている。

五輪エンブレム
2020年東京(夏季)=後に撤回(01 of10)
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【東京オリンピック】佐野研二郎氏デザインの公式エンブレムを正式撤回 「国民の理解得られない」 (credit:2020年東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会)
2020年東京(夏季)=新しく制定(02 of10)
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東京オリンピック新エンブレム、A案「組市松紋」に決まる(画像) (credit:2020年東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会)
2018年平昌(冬季)(03 of10)
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2016年リオデジャネイロ(夏季)(04 of10)
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2014年ソチ(冬季)(05 of10)
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2012年ロンドン(夏季)(06 of10)
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2010年バンクーバー(冬季)(07 of10)
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2008年北京(夏季)(08 of10)
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1996年アトランタ(夏季)(09 of10)
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1972年札幌(冬季)(10 of10)
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