カルロス・ゴーン会長に「複数の重大な不正行為」。日産自動車が発表【全文】

内部調査していたことを明らかにしました。
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2017年の日産自動車本社(横浜市)
Christopher Jue via Getty Images

日産自動車は11月19日、カルロス・ゴーン会長が「複数の重大な不正行為」をしていたと発表した

ゴーン会長は東京地検特捜部が同日、金融商品取引法違反の疑いで任意同行したと朝日新聞デジタルが報じている。事情聴取し、容疑が固まり次第、逮捕する方針だという。NHKニュースによると、特捜部は日産自動車の本社の捜索を始めた。

日産自動車の発表によると、内部通報を受け、数カ月間にわたって代表取締役会長のカルロス・ゴーン氏と代表取締役のグレッグ・ケリー氏の内部調査をした結果、ゴーン氏に「複数の重大な不正行為」が認められ、ケリー氏が深く関与していたことが判明したという。検察当局に情報提供したことを明かした上で、2人を会長や代表取締役から解任することを取締役会に提案すると表明した。

発表全文は以下の通り。

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日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川 廣人)は、内部通報を受けて、数か月間にわたり、当社代表取締役会長カルロス・ゴーン及び代表取締役グレッグ・ケリーを巡る不正行為について内部調査を行ってまいりました。

その結果、両名は、開示されるカルロス・ゴーンの報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していたことが判明いたしました。

そのほか、カルロス・ゴーンについては、当社の資金を私的に支出するなどの複数の重大な不正行為が認められ、グレッグ・ケリーがそれらに深く関与していることも判明しております。

当社は、これまで検察当局に情報を提供するとともに、当局の捜査に全面的に協力してまいりましたし、引き続き今後も協力してまいる所存です。

内部調査によって判明した重大な不正行為は、明らかに両名の取締役としての善管注意義務に違反するものでありますので、最高経営責任者において、カルロス・ゴーンの会長及び代表取締役の職を速やかに解くことを取締役会に提案いたします。また、グレッグ・ケリーについても、同様に、代表取締役の職を解くことを提案いたします。

このような事態に至り、株主の皆様をはじめとする関係者に多大なご迷惑とご心配をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。 早急にガバナンス、企業統治上の問題点の洗い出し、対策を進めて参る所存であります。

以上