「オンライン映画館」も始まった。斎藤工さん監督作品などを上映、チケット代はミニシアター基金に寄付も

新型コロナウイルスの打撃を受ける映画界。新しい取り組みも始まっています。
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斎藤工さんの映画企画 『TOKYO TELEWORK FILM』。リモート撮影にチャレンジした。
HuffPost Japan

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言で、大きな打撃を受けている映画界。そんな中、劇場公開が延期になったり、今後の上映が危ぶまれたりしている作品“救済”しようとする動きも生まれている。

4月29日には、オンライン映画館『STAY HOME MINI-THEATER』が開館した。テレビ会議ツールを使って映画をリモート撮影する取り組みも始まっている。

 

「オンライン映画館」、どんな仕組み?

配給会社スポッテッドプロダクションズが企画・運営する「STAY HOME MINI-THEATER powered by mu-mo Live Theater」は、「キュレーター(企画者)と劇場をつなぐオンライン興行」を目指し、公開できない映画作品をネット上で上映していく試みだ。

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「STAY HOME MINI-THEATER」
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観客は公式サイトにアクセスし、クレジットカード決済などでチケットを購入することで作品を視聴できる。

4月29日から5月1日をプレオープン期間とし、俳優・映画監督の斎藤工さんがメガホンをとった『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』や、アイドルの眉村ちあきさんに密着したドキュメンタリー映画『眉村ちあきのすべて(仮)』が上映された。

上映時間は決まっており、アーカイブは残さないため、劇場で映画を観ている時と似たような体験ができる。 

 

映画館を支援。ミニシアター基金に寄付も

現在多くの映画館が休業を余儀なくされ、苦しい状況に追い込まれているが、オンライン映画館は、公開を予定していた劇場にも売り上げが分配されるというメリットがある。

「STAY HOME MINI-THEATER」では、必要経費分を差し引いたチケットの売り上げを、上映作品ごとに定めた対象劇場と配給・製作サイドで5:5で分配するという。

たとえば、プレオープン上映された『眉村ちあきのすべて(仮)』は、劇場収入分が当初上映を予定していた全国の映画館10館に分配される。

斎藤工さん監督の『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』は、劇場収入分を日本赤十字社とミニシアターエイド基金に寄付されるという。

 

「騒動が収束した後、映画の形が少し前に進むことが必要」 

プレオープン初日となった4月29日は、『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』上映後に、斎藤工監督や出演者が登壇する「オンライン舞台挨拶」も開かれた。

斎藤さんは事態を受け、「テレワーク」を舞台に、リモートでの撮影などにチャレンジする映画企画 『TOKYO TELEWORK FILM』の制作にも着手している。

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斎藤工さんの映画企画 『TOKYO TELEWORK FILM』より。伊藤沙莉さん(左下)、ラバーガールの大水洋介さん(右上)、アルコ&ピースの酒井健太さん(右下)が出演した。
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オンラインでの舞台挨拶に登壇した斎藤さんは、企画についてコメント。

「ミニシアターを支える必要性と同時に、新しい映画をどう生み出していくか、家でじっとしている中で映画人がどうエネルギーを放出できるか考えて、TOKYO TELEWORK FILMという場所を作りました」と思いを語った。

「映画というものは、時代とともに進化、変化を余儀なくされるので、一つの試練なのかなと思います」とも話し、「この騒動が収束した後に映画の形が少し前に進むということが必要。その一つがオンラインだったりするのではないか。オンラインのアクションに支援が集まっていることにもすごく意義を感じています」と期待を込めた。

 

2017年に公開され、大ヒットした映画『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督も、リモートでの映画制作に乗り出した。同作のキャストを再集結し、完全リモートで短編映画『カメラを止めるな!リモート大作戦!』を撮影するという。

このように、映画業界全体が苦境を強いられる中、オンラインを活かした新たな取り組みも生まれている。前向きなチャレンジを心から応援したい。