大坂なおみ選手、しばらくの間休養することを示唆。会見で涙を見せ、自ら心情を語った

全米オープン女子シングルス3回戦で敗退。会見で自らの想いを語りました
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試合終了後、レイラ・フェルナンデス選手を称える大坂なおみ選手=9月3日撮影
USA Today Sports via Reuters

テニスの大坂なおみ選手が9月3日(現地時間)、全米オープンの女子シングルス3回戦の試合後に記者会見し、時折涙を見せながら「しばらくの間、プレーすることを休もうと思っている」と語り、休養を示唆した。

会見前半では、時折うつむきながらも落ち着いた様子でプレーを振り返った大坂選手。

終盤で日本メディアの記者から、ここ最近大坂選手がSNSなどで自身の考え方が変わったことについて綴っていたことを踏まえて「今回負けたことについて、今までと違う感情はありますか」と問われると、言葉をやや詰まらせつつ、考えを語った。

大坂選手は「最近は、勝っても嬉しいと感じないような気がします。それよりも、安堵のようなものを感じます。そして負けると、とても悲しくなります。それは正常ではないように思います」と吐露。その後、涙をぬぐう仕草を見せた。

司会者が様子を気遣い進行を終わらせようとしたが、大坂選手は自ら語り続けた。

 「自分が何をしたいのかを考えている段階で、次のテニスの試合がいつになるのか、正直言ってわかりません。ごめんなさい」「しばらくの間、プレーすることを休もうと思っています」と語り、涙をぬぐった。

世界ランキング3位の大坂選手はこの日、世界ランキング73位のレイラ・フェルナンデス選手(カナダ)に5-7、6-7、4-6で敗れ、ベスト16進出を逃した。

大坂選手は、今年5月に開幕した全仏オープンで、自身のメンタルヘルスを守るため、記者会見に応じることを拒否。その後同大会を棄権し、長い間うつ状態に苦しんできたことを明かした。6月の全英オープン(ウィンブルドン選手権)も欠場した。

8月30日には、自身のSNSで、この1年間を振り返って感じてきたことについて、長文のメッセージを公開した。自身の自己肯定感の低さやセルフケアの大切さについて言及。「私は自分に対して『よくやった』と思ったことがなく、いつも『私はダメだ』とか、『もっとうまくできたはずだ』と思ってしまいます。これまで人から謙虚だと言われたこともありますが、私は自分のことをとても卑下しているのだと思います」と、自分に自信を持てないことを明かしていた。