「肌の色なぜ違うの?」セサミストリートのエルモが質問。アフリカ系親子の答えは...(動画)

「肌の色は、私たちが誰かということにとってすごく大切なことなんだ」。アフリカ系の親子と一緒に、エルモが人種について学びます。
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新しく公開されたセサミストリートの「人種」をテーマにした動画
sesame street

「人種」について子どもたちと話を始めたいと思った時、この優しい3分間の番組が、強い味方になってくれるかもしれません。

子ども向け番組「セサミストリート」を制作するセサミワークショップがこのほど、『Explaining Race』(人種の説明)と題する新しい動画を公開しました。

アフリカ系アメリカ人の親子のマペットが、人種やアイデンティティに関する会話を番組キャラクターのエルモと一緒に繰り広げます。

父親のイライジャと息子のウェスは、自然散策中にベンチに腰掛けてひと休み。色とりどりの落葉を楽しんでいるところに、エルモがやってきました。

なぜ肌が茶色いの?

落ち葉を拾ったエルモは「この葉っぱはエルモの毛皮みたいに赤いね。こっちの葉っぱは、ウェスの肌のような茶色だ」と話します。

「いい観察力だねエルモ」とイライジャ。

エルモが「なぜウェスの肌の色は茶色いの?」と尋ねると、ウェスは「知ってるよ、ママとパパが教えてくれたんだ。それはメラニンによるものなんだよ」と応じます。

エルモはさらに「メラニン?それは何?」と質問します。

イライジャは「メラニンは、私たちそれぞれの体の中にあって、肌の色を作るんだよ。目の色や髪の色も作るんだ」と説明しました。

「僕たちがメラニンを持っているなら、どうして違う(肌の)色になるの?例えば、イライジャさんの肌はウェスよりも濃い茶色なのはどうして?」とエルモ。

イライジャさんはエルモの問いに、こう答えます。

「いい質問だねエルモ。それは多くのメラニンを持つほど、より濃い色になるからだよ。肌の色は、私たちが誰かということにとってすごく大切なことなんだ

それぞれ違いがあるよう見えていいんだということを、私たちは知っていなければいけないんだよ。肌の色や髪質、口や目などの外見は私たち自身を作っている。多くの人はそれを『人種』と呼ぶよ。違うように見えても、みんな人類の一部なんだ

 

いろんな肌の色の人が集まれば「強く立てる」

イライジャから人種について教わったエルモ。大きな木を見上げて、「いろんな色の落ち葉が見える」と喜ぶと、ウェスは「違う色の葉っぱが一緒だとすごくかっこいいね」と笑います。

イライジャは「これらの葉っぱはすばらしく、どっしりと根を張る木から落ちていて、腕のような枝が大きく伸び、様々な色の葉が並んでそよ風に揺れているね。いろんな肌の色の人たちが一緒に集まれば、私たちはこの木のように強く立つことができるんだ

 

個々のアイデンティティーを祝うため

動画は約3分間。動画の目的について、セサミワークショップは公式サイトで「全ての家族が個々のアイデンティティを祝福するのに役立つのと同時に、人種や人種差別をめぐる難しい問いに答えるための、年齢に適した言葉と手法を提供するように作られています」と説明しています

セサミストリートは、過去にも人種や人種差別をテーマにした番組を作っていました。

黒人男性が白人の警察官に首を押さえつけられ死亡した事件を受け、抗議運動「Black Lives Matter」が世界各地に広がった際、アメリカのCNNとセサミストリートが、抗議運動の意義をやさしく解説した動画を共同で制作。多くの反響が寄せられました。