史上最強のムンク展、見どころは「叫び」だけじゃない?

作品を貫く哲学
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ハフポスト日本版

「ムンク展 共鳴する魂の叫び」(朝日新聞社など主催)が上野・東京都ではじまっている。ノルウェーを代表する画家、エドバルド・ムンクの生涯をかけた創作活動が詰まった大展覧会で、オスロ市立ムンク美術館所蔵の「叫び」(テンペラ・油彩画)初来日で話題だ。

レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」、ゴッホ「ひまわり」、ピカソ「泣く女」に並ぶ世界の美術史上最も有名な作品と言ってもいいだろう。

でも、本当に見どころは一作品だけ? 「叫び」だけではないムンクの魅力、刺激を受けたクリエイターの作品も面白い。

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ムンク展、会場入り口にSony「BRAVIA」が8台並んでいる。映像作家のTAKCOMディレクションの映像作品だ。ムンクの筆致をなぞるかのように再現されたアニメーションは、あらたなムンクの魅力を引き出している。

会場内に足を踏み入れると約100点にもわたるムンク作品が並ぶ。そこにあるのは「叫び」だけでは捉えきれないあまりにも多彩な作品を描いた画家の生涯だ。例えば、「マドンナ」と題された女性の絵がある。「叫び」の人だと思って鑑賞すると、ちょっと意外な印象を持つ絵だ。

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どこかもの悲しげで、それでいて生命とエロティシズムを感じさせる連作である。

ムンクはこんなことを言っている。「読書する人や編み物する女のいる室内画を、もう描いてはならない 呼吸し、感じ、苦悩し、愛する、生き生きとした人間を描くのだ」

彼の描かれている作品が、どうして2018年を生きる僕たちに響くのか。それは同じ人間が描かれているからだろう。「叫び」にあらわれた不安も、「マドンナ」に描かれた悲しみが漂う愛も、何の予備知識を持たずにみても絵から感じ取れるものがある。

それはムンクが徹底的に人間へ接近して描くことによって、作品が「普遍」を獲得したという証左でもある。ムンク展、最大の見所はやはり彼が描きたかった「人間」そのものなのだ。

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