ビヨンセ、28回目のグラミー賞受賞。女性アーティストとして最多更新も、今年も主要部門を逃す

ビヨンセはパフォーマンスを辞退し、授賞式には遅れて登場した。スピーチでは「アーティストとして、時代を反映することが私の仕事である」などと話した。
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グラミー賞でのビヨンセ
Photo by Kevin Winter/Getty Images for The Recording Academy

第63回グラミー賞で、最多9部門にノミネートされていたビヨンセ。

今回「最優秀R&Bパフォーマンス賞」部門で、累計28回目の受賞となり女性アーティストで最多受賞記録を更新し、歴史をつくった。

その一方で、「最優秀レコード賞」と「最優秀楽曲賞」でノミネートされていたが、これら主要部門での受賞は逃す結果となった。

ビヨンセはノミネート数こそ多いものの、主要部門は受賞を逃すことが多い。2017年の第59回授賞式で、当時も9部門にノミネートされながらも、主要部門はすべて逃し、受賞は2部門のみにとどまった。その結果は波紋を呼び、黒人女性であるビヨンセを冷遇しているのではないかと、レコーディング・アカデミーに対し批判があがった。

そういった経緯もあり、2021年は主要部門での受賞を期待されていたが、今年もまた逃すことになった。

ロサンゼルス・タイムズによると、主催側はビヨンセにパフォーマンスを依頼していたが、ビヨンセは辞退したという。授賞式には、夫であるジェイ・Zと遅れて参加し、ネットをざわつかせた。なお、2人の娘である9歳のブルー・アイビー・カーターは、史上2番目に若い年齢で今回初めてグラミー賞を受賞している。

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授賞式に現れたビヨンセ
Photo by Kevin Winter/Getty Images for The Recording Academy

受賞スピーチでは、壇上にあがり、「とても光栄に思う」と感謝の意を表した上で、こう続けた。 

「アーティストとして、時代を反映することが私の仕事であり、すべての人にとっての仕事であると信じています。私と世界にインスピレーションを与え続けてくれるすべての美しい黒人の『女王』と『王』を、高揚させ、励まし、祝いたいと思います」

「白人優位」「男性優位」と指摘されてきたグラミー賞。今年はジェンダーや人種における差別を理由に、ノミネートを辞退する者が相次いだ。アルバム『After Hours』が大ヒットし、スーパーボウルのハーフタイムショーで単独ステージを披露したザ・ウィークエンドは、今回グラミー賞では一部門にもノミネートされず「締め出し」をくらった。その後自ら「グラミー賞を永久ボイコットする」と宣言するまでの事態になっている。