『けものフレンズ』監督降板騒動でKADOKAWA専務がコメント「ヤオヨロズと製作委員会に大きな溝がある」

ヤオヨロズ側もコメントを発表した。
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けものフレンズ公式サイト

人気テレビアニメ『けものフレンズ』で監督・シリーズ構成などを務めた「たつき監督」が自身のTwitterで、同アニメの制作から外れると報告し波紋を広げていた件で、KADOKAWA代表取締役専務執行役員の井上伸一郎氏が10月3日、この騒動について言及した。

井上氏は今回の騒動について、「私としても『けものフレンズ』におけるたつき監督の功績は大いに認めております」とした上で、たつき監督が所属する制作会社ヤオヨロズ側と製作委員会との間に「大きな溝があることが分かりました」と明かした。

その「大きな溝」とは、どんなものなのだろうか。

これについて井上氏は、「特に『監督降板』の経緯、版権使用についても認識相違があることと、監督のツイッターでのご発言の真意にはそういったことが積み重なったことが原因であるということが分かりました」と説明した。

井上氏は「私としては、ヤオヨロズのみなさんと今後のことについてどうするべきか相談に入ったところです」としている。

■騒動後、ヤオヨロズ側が初めてコメント「影響の大きさを鑑みて...」

こうした中、たつき監督が所属するヤオヨロズ側が「降板」ツイート後、初めてこの騒動について言及。ヤオヨロズ取締役の福原慶匡氏は3日、自身のツイッターで「ファンの皆様にお伝えする事が遅くなりまして大変申し訳ございませんでした」と謝罪した。

福原氏は、「影響の大きさを鑑みて発表の方法に関して協議しておりました」とした上で、「発表を受けて川上社長、井上専務が迅速にヒアリングして下さり今回の発表に至った事を感謝しています」と、KADOKAWA側と事態収集に向けて協議をはじめたことを明かした。

■「たつき監督降板騒動(通称:たつきショック)」とは

「けものフレンズ」は、可愛らしく擬人化された野生動物たちの姿を描くというプロジェクト。これまでにスマホ向けゲームやコミックで作品が展開されている。

2017年1〜3月にはテレビ東京系列でアニメ作品が放送され、意味深長なシナリオや「すごーい!」「たのしー!」「おもしろーい!」といった中毒性あふれるセリフで人気を集めた。

ネット上では「見るとIQが溶ける」「見ているだけで知能指数が低くなる」など、褒めているのか、けなしているのかよくわからない評も出たが、動画サイト「ニコニコ動画」では第1話の再生回数が1000万回をえており、多くのアニメファンの心をつかんでいる。

人気の高まりを受けて、「けものフレンズ」と動物園とのコラボイベントも開催され、JRAや日清食品のCMに起用されたことも話題になった。

ところが、アニメの監督・シリーズ構成を務めた「たつき監督」が9月25日、Twitterで「突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です」と報告したことを受けて、ネット上ではKADOKAWAへの批判が相次いだ。

カドカワ(KADOKAWAの親会社)の社長でドワンゴ会長の川上量生氏も26日午前、ジャーナリストの三上洋氏からの質問に答える形で「ぼくも心配しています」と、マストドンでコメントした。

騒動の大きさを受けて、プロジェクトを運営する製作委員会「けものフレンズプロジェクトA」は9月27日、公式サイトで見解を発表。たつき監督が所属する制作会社ヤオヨロズ側から「8月に入った段階で辞退したい旨の話」があったと発表した。

一方で、同プロジェクトは「アニメーション制作を担当していただきましたヤオヨロズ株式会社には、関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用がありました」と主張。

その上で、「映像化プロジェクトとしては次回の制作を引き続きお願いしたかったため、情報は事前に共有してほしい旨の正常化を図る申し入れをさせていただきましたが、ヤオヨロズ株式会社からは、その条件は受け入れられないので辞退したい、とのお返事でございました」と、作品の版権をめぐり、製作委員会側とヤオヨロズ側で意見の相違があったことを匂わせていた。

たつき監督の「降板」ツイートを受けて、署名サイトchange.orgでは、たつき監督の続投を求める署名が立ち上がり、10月3日午後7時現在までに5万3000を超える署名が集まった

一方で、たつき監督が自主制作で制作した、「けものフレンズ12.1話」をめぐり、「製作委員会側の権利を侵害したのでは」と推測する声が出ていた。ただ、「けものフレンズ」は条件付きで二次創作を認めていることから、両者が対立している具体的な背景について、いまもなお注目が集まっている。

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