「中国以外にも生産拠点を」ダイキン、部品調達先に要請へ。ロックダウンの供給途絶リスクなど考慮

「中国での製造を取りやめるということはなく、あくまで有事の際にも安定供給ができるようにするものだ」と広報担当者は話す
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エアコン最大手のダイキン工業(大阪府大阪市)は2023年度中をめどに、供給が途絶した場合に生産体制に影響しかねない部品を中国以外の拠点からも調達できるようにするほか、性能や競争力に直結する部品の生産を完全に内製化する。

サプライチェーンを分散化させることで、ロックダウン(都市封鎖)などの有事にも対応できる生産体制を確保する狙いがある。

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ダイキン工業株式会社の本社が入る梅田センタービル(後方)と看板=大阪市北区
時事通信社

■一部部品が中国からの供給に依存

ダイキン工業では、エアコンなどの機器の生産に必要な部品を、ターゲットとする市場の近くで調達する体制を構築してきた。直近では2021年の時点で、各地域外からの調達を金額ベースで平均20%程度まで下げていたが、サプライチェーンの洗い出しを進めるなかで、一部の部品が中国からの供給に依存していたことが発覚したという。

3月末からおよそ2ヶ月続いた上海市のロックダウンでは、大型連休前後に供給途絶のリスクが高まり、一部製品の生産量を減少させることで対応せざるを得なくなった。

ダイキンでは、今後のロックダウンや災害などに備えるため、サプライチェーンの分散化を進める。

例えば、特殊なバルブや一部の電子部品など、供給が途切れた場合に生産体制に影響しかねないものを「リスク部品」に指定する。リスク部品は中国での製造を続ける一方で、取引先には中国以外の生産拠点も設けるように求める。候補としては日本国内や東南アジアなどを想定する。

また、省エネやエアコンの制御など、製品の性能や競争力に直結する機能を司る部品は「中核機能」とし、自社製造に切り替える。中核機能とされる部品には、独自の技術が使われているものも含まれるという。

ダイキンは中国でも知名度が高い。2021年度の空調事業の売上はグローバル全体で約2兆8285億円だったが、中国はおよそ15%にあたる約4247億円を占めていた。広報担当者は「中国での製造を取りやめるということはなく、あくまで有事の際にも安定供給ができるようにするものだ」と話している。