恐怖の自殺ゲーム「シロナガスクジラ」とは?

世界中にSNSで拡散 開始50日で死ぬように指示 「青い鯨」とも呼ばれている。
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※画像はイメージです
Stringer . / Reuters

「シロナガスクジラ」と呼ばれるゲームにはまった少年少女が自殺する事件が世界中で相次いでいる。インド国内では少なくとも3人の死者が出たと、時事ドットコムなどが報じた。

ゲームは、何者かがインターネット上で参加者に自殺するよう指示しているとみられており、ニューデリー高裁がFacebookやGoogleなどに対策を求めている。

■「シロナガスクジラ」どんなゲーム?

インディアン・エクスプレス紙によると、「シロナガスクジラ」は、何者かがSNSを通じて複数の指示を出し、参加者は実行した証拠に写真を撮影してFacebookやInstagramで報告する。

参加者は50日間にわたって異なる課題を与えられる。「特定の音楽を聴く」「ホラー映画を観る」といった簡単なものから始まるが、「自分の皮膚に何かの絵を刻む」など徐々にエスカレートし、最後の50日目に自殺を指示されると言われている。

腕の皮膚に描いた鯨の写真がSNS上に投稿されているのが確認されており、「シロナガスクジラ」の名前の由来になっているとみられる。

参加者がどうやってゲームに加わったのかは定かではないが、スマホのあるアプリをインストールする必要があると話す人もいるほか、FacebookやInstagramなどのSNSで参加を希望する投稿をすると、管理者から連絡がくるという情報もある。

元々ロシアで始まったゲームとされ、10代の若者を中心に世界中で広まった。ゲームが関係するとみられる死亡例の報告は世界で約150件に上り、少なくとも2人が逮捕された。

欧米では学校や警察が、保護者に対して子どものSNS投稿を注意して見るよう呼び掛けている。

■インドやロシアで少年少女が相次いで死亡

インド国内では、7月29日に西部のムンバイで、14歳の少年がビルの6階から飛び降りたのが最初の死亡例とみられる。その後も、南部ケララ州やニューデリーで10代の少年が死亡。地元警察は、いずれの事件も「シロナガスクジラ」が関連しているとみて捜査している。

こうした事態を踏まえてニューデリー高裁は8月22日、FacebookやGoogle、Yahooなどに対して、「シロナガスクジラ」のリンクをページ上から削除するよう要請した

デイリーメールによると、ロシアでは2月、15歳と16歳の少女が屋根から落ちて死亡したほか、別の15歳の少女がマンションから落ちてけがをし、14歳の少女も電車に飛び込むなどした。

これらの事案は自殺ゲーム「シロナガスクジラ」が関係している可能性がある。死亡した15歳の少女は生前、SNS上に大きな鯨(の絵)の写真を投稿し、「おしまい」とコメントしていた。

ロシア当局は、国内で起きたこうした自殺16件に関わった疑いで、「シロナガスクジラ」の管理者とみられているフィリップ・ブデイキン被告(22)を逮捕。シベリアの裁判所が有罪判決を言い渡した。

■ゲームの指示内容や達成状況のツイートも?

実物かどうかは定かではないが、「シロナガスクジラ」とみられるゲーム内容を投稿するツイートもみられた。

1〜50のタスクとして、「カミソリで腕に鯨を書き、写真を撮って送る」「一番高い建物の屋根に登って、しばらくの間その隅に立つ」といった危険な行為を指示する文言が並ぶ。最後は「高いビルから飛び降りて、自分の命を絶つ」とつづっている。

実際に、自分の腕に刻んだ鯨の絵をTwitter上に投稿する人もいた。