「17億人」が移動する中国の春節。新型コロナ対策は大丈夫?

黒竜江省や河北省などで感染者が相次いで見つかっているほか、北京市では変異株の感染者も2例確認され、一部区域で封鎖措置が取られている
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中国の春節(旧正月)シーズンが近づいてきている。

2021年の春節は2月12日。交通運輸省によると、前後の40日間で、新型コロナ流行前の2019年より4割ほど少ない延べ17億人が国内を移動すると試算される。今年はどのような対策をとるのか。

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春節に向けた準備が進む (Photo credit should read Costfoto/Barcroft Media via Getty Images)
Barcroft Media via Getty Images

■帰省控えればボーナスも

中国政府は1月20日、春節期間中の感染対策について、最新の状況をまとめた。

それによると、農村地域へ帰省する人には7日以内に受けたPCR検査の陰性証明が求められるほか、帰省後も14日間在宅で健康状態を確認し、7日ごとに検査を受けることになる。地元政府にも隔離場所の準備や検査能力の増強を呼びかける。

また、帰省そのものを控えてもらうため、都市部への出稼ぎ労働者「農民工」に対しては、企業を通じて就業地に残ったことに対するボーナスの支給を奨励する。失業を防ぎ働き続けてもらうために、居住エリアでの消毒作業などの働き口なども用意するとした。

中国では東北部の黒竜江省や河北省などで新型コロナウイルスの感染者が相次いで見つかっているほか、北京市ではイギリスで確認された変異株の感染者も2例確認され、一部区域を対象に封鎖措置が取られている。

ワクチン接種はすでに始まっていて、物流関係者らを中心にすでに延べ1500万回以上の接種を実施している。今後は高齢者や子どもなどへ対象を広げる見込み。

例年、春節の時期には中国から多くの観光客が日本を訪れるが、日本政府は「特段の事情」があるケースを除き入国を全面的に停止していて、観光目的での入国はできない。