ウォール・ストリート・ジャーナルが、なぜかトランプ大統領の”味方”に。

ロシア疑惑めぐって、モラー特別検察官を批判
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トランプ大統領(右)と、ウォール・ストリート・ジャーナルのオーナー、ルパート・マードック氏
Carlo Allegri / Reuters

アメリカの有力紙、ウォールストリートジャーナルが、ドナルド・トランプ大統領の"味方"になっている。テーマは、ロシア疑惑。2016年のアメリカ大統領選挙にロシアが干渉した疑いがあり、トランプ陣営との間に共謀があったかなどが指摘されている問題だ。

ウォール・ストリート・ジャーナルは12月4日の社説で、ロシア疑惑を捜査するロバート・モラー特別検察官とFBIを激しく非難。捜査の主力メンバーだったピーター・ストロザック捜査官がトランプ氏を批判するメッセージを知人に送り、担当から外されたされたという情報を議会に公表しなかったからだ。

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ロバート・ムラー特別検察官
Jonathan Ernst / Reuters

社説では、「モラー氏と司法省は下院の調査委員に対してこの情報を隠し続けていた。こうした文書は、下院情報委員会からの文書提出を求める召喚状があれば発覚するはずだ。彼らはまた、ストロザック氏が解職されたことについての質問を拒否したばかりか、本人への聞き取り調査にも応じなかった」と指摘した。

ウォール・ストリート・ジャーナルはまた、ストロザック氏とテキストメッセージのやり取りをしたとされ、モラー特別検査官らと共に働いたことがあるFBIの弁護士リサ・ペイジ氏にも異論を唱えている。

「こうしたことすべてにおいて、FBIがロシアとトランプ氏の関係を公正で信頼ある形で捜査できるのか、モラー氏の指揮能力に疑念を持たざるを得ない。モラー氏は12年間にわたりFBI長官を務め、コミー前長官の親友でもある。そのコミー氏をトランプ氏が解任したことがきっかけで、特別検察官に指名された。彼は議会による調査に非協力的だから、こうした明らかに利益相反に関わった疑惑が増大している」とも、ウォール・ストリート・ジャーナルは社説で主張している。

社説では、モラー氏に特別検察官の辞任を呼びかけ、「より信頼できる人間を選ぶべきだ」と結論づけた。

ウォール・ストリート・ジャーナルが社説でモラー氏の罷免を求めたのはこれが初めてではない。10月25日のオピニオン面でも本人の信頼性を疑問視し、トランプ氏よりもむしろ、「民主党とFBIがロシアと共謀していたのかどうか捜査をすべきだ」と訴えている。

ウォール・ストリート・ジャーナルはさらに、モラー氏の捜査を批判するコラムニストたちの寄稿も掲載し続けている。中には、捜査について「法の支配を危険にさらすものだ」と主張しているものもある。

ウォール・ストリート・ジャーナルは保守的な論調で知られている。トランプ氏の政権運営についてどのように報じるか、編集部内で対立が生まれているという。とりわけ、モラー氏の捜査をめぐる報道では対立が激化しているとされる。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ氏の友人として知られているニューズ・コーポレーションのオーナー、ルパート・マードック氏が所有している。

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました)