自分で車を運転してランボルギーニを買いに行った5歳の男の子、大目玉を食らうも乗車の夢を叶える

ただし、今回は運転席には座らせてもらえませんでしたが……。

家族の車を運転して、ランボルギーニを買いに行こうとした5歳の男の子に、思わぬプレゼントが送られた。

アメリカ・ユタ州に住むエイドリアン・ザマリッパさんは5月4日、両親の車を運転して高速道路を走っていたところを警察に止められた。

 

運転手が少年だったことに驚いた警察に、ザマリッパさんは「ランボルギーニを買ってくれないことでお母さんと喧嘩になったので、自分でカリフォルニアまで買いに行こうと思った」と説明。所持金はわずか3ドルで、車の鍵は家からこっそり持ち出していた。

5歳の少年の無謀な買い物の旅は、大きなニュースに。そして思いもよらない展開になった。

このニュースを聞いた地元住民のジェレミー・ネベスさんが、ザマリッパさんを自分のランボルギーニに乗せたいと申し出たのだ。

ネベスさんはザマリッパさんに試乗をオファーした理由を、「少年の行動力に心を動かされたから」と地元のテレビ局KSLーTVに説明する。

「自分が何を欲しいかをきちんと理解し、それを手に入れるために行動しようとした彼に心を打たれました」

その一方でザマリッパさんの行動を認めているわけではないとも、ネベスさんは主張している。

「当然、私は子どもたちに親の車を勝手に運転することも、法律を違反することも認めていません。そういった行為は一切推奨しません」

CNNによると、ザマリッパさんは今回は運転席ではなく、助手席で姉と母の膝に交代で座って、ランボルギーニの試乗を楽しんだ。

夢の車に乗ったザマリッパさんは「この車速い、ランボルギーニ速い!」と嬉しそうに叫んでいる。 

地元のテレビ局Fox13Nowによると、警察はザマリッパさんや家族を起訴する予定はない。

起訴は免れたものの、ザマリッパさんはこの一件で外出禁止になり、罰としてやるべき家事の量が増えたとザマリッパさんの姉のシドニーさんがCNNに話す。

きつく怒られた少年に同情し、励ましの言葉をかけたかった、ともネベスさんはディザレットニュースに語る。

「彼はたくさんの罰を受けたでしょう。外出禁止になり、家事の量も増えたかもしれません。仕方がないと思います」

「だけど私は、彼に『君の夢は思っているほど遠いものじゃないよ』ということも伝えられたらいいなと思ったんです」

ランボルギーニの試乗をオファーしたネベスさんに対して「とんでもないことをした子どもを車に乗せるのはどうかと思う」とか「こういう方法で教えてあげるのはいいことだね」など、SNSには賛否両論が投稿されているが、ザマリッパさんの両親は、ネベスさんのオファーに感謝している、とKSLーTVは伝える。

肝の冷える思いをした両親は、今後は車の鍵をザマリッパさんが届かないところで保管し、二度と今回のようなことが起きないようにすると固く決意しているという。