ワールドカップ応援、ロシアのおばあさんたち、かわいいダンスと歌にみんな夢中

彼女たちは6年前に世界を席巻したあの集団だった
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ユーロビジョンに出演する「ブラノボおばあさん」=2012年5月、アゼルバイジャン・バクー
VANO SHLAMOV via Getty Images

サッカー・ワールドカップ・ロシア大会を盛り上げるため、様々なアーティストがオリジナルソングを作るなどしているが、ロシアの片田舎に暮らすおばあさんたちの曲が注目を集めている。

6年前、ヨーロッパの歌の祭典で準優勝し、世界を驚かせた「ブラノボ(村)のおばあさん」たちだ。YouTubeで公開されているミュージックビデオでは、民族衣装を着た彼女たちが、サッカーをプレーする姿も披露。再生回数は35万回を超えている。

「生中継の間、部屋の中では主要チャンネルが家族みんなをくぎづけにする。ゴールを喜んで。おばあさんたちはあなたと一緒にいますよ。さあ、私たちと歌いましょう。黙っている人はだれですか...」

そんな歌声とともに、赤い民族衣装をまとった5人のおばあさんがサッカー場で踊る。スニーカーをはき、サッカーボールをドリブルしたり、ゴールに向かったシュートを放ったりする姿も映し出されている。

「フットボール2018」と名付けられたこの曲は、ワールドカップ向けの歌として、おばあさんたちが2016年につくった。

彼女たちは、モスクワから東へ1000キロ離れた片田舎ブラノボ村に暮らすが、おそらくロシアで最も有名な歌姫だろう。

「ブラノボおばあさん」。彼女たちがそう呼ばれて一躍脚光を浴びたのは2012年のこと。毎年開かれるヨーロッパの歌の祭典「ユーロビジョン」にロシア代表として出場し、準優勝に輝いたのだ。

この時披露したのは、「パーティー・フォー・エブリバディ」というオリジナル曲。過疎が進む村を元気づけるため、「踊りにおいで」というメッセージを地元の言葉であるウドムルト語と英語で歌い上げた。

YouTubeのユーロビジョン公式チャンネルに投稿された彼女たちの動画は瞬く間に話題となり、再生回数は140万回を超えた。各国のメディアが取材で村にやってくるなど、ちょっとした騒動にもなった。

おばあさんたちは朝早く起床し、ちょっとした体操をした後、畑仕事や家畜の世話をこなす。畑仕事をしながら歌を口ずさむのが日課という。そんな素朴な生活を通じて、名曲が生み出されている。