グレタ・トゥーンベリさん、自分にばかり注目するメディアに苦言「私はただの気候活動家。大きなムーブメントの小さな一部」

COP25が開催されているスペイン・マドリードで「子供達が学校を休んでストライキをすることは、持続可能な行動ではありません。私たちはこれを続けることはできません。続けたくありません」と話しました。
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マドリードで行われた気候デモの様子 12月6日2019年
OSCAR DEL POZO VIA GETTY IMAGES

スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんへの注目が加熱している。

第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)が開催されているスペイン・マドリードで12月6日、環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが気候デモを引導した。

しかしAFPによると、多くの報道陣や支持者に囲まれ、デモが始まって早々に、警察に離脱を強いられた。

「警察に、このまま続けられないと言われました。だから、残念ですが、このマーチには参加できません。実際ほとんど身動きが取れない状況なので」と話している様子の動画がTwitterに投稿されている。

「これは安全のためです。たくさんの人が踏みつけられています。もちろん、このデモに参加するのを楽しみにしていました」

当日、マドリード中心部には多くの国から集まった人々がメッセージの書かれたサインを手に持ち、掛け声をかけながら行進した。主催者は50万人以上がデモに参加したとしているが、地元当局は1万5000人と発表している。

トゥーンベリさんは鉄道で12月6日にマドリードに到着。CO2排出量の多い飛行機に乗らない彼女は、その前はアメリカからポルトガルのリスボンまで、ヨットで航海した。

2018年に1人で母国スウェーデンで気候ストライキを始めたトゥーンベリさん。彼女のアクションは今では世界中に広がり、9月には国連の気候行動サミットでスピーチを行い、いっそう注目を集めた。

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12月6日のイベントで登壇するグレタ・トゥーンベリさん
DENIS DOYLE VIA GETTY IM

12月6日のデモの前、イベントで他の10代の活動家達と登壇したトゥーンベリさんは、気候変動の緊急さについて再度言及した。

 

「私たちは1年以上ストライキをしていますが、基本的に、まだ何も変わっていません。権力者達はいまだに気候危機を無視していて、このような状況を続けることはできません。

子供達が学校を休んでストライキをすることは、持続可能な行動ではありません。私たちはこれを続けることはできません。続けたくありません。

だから、権力者たちによるアクションを求めます。だって、人々は気候や生態系の緊急事態により命を失い、苦しんでいて、これ以上は待てないのです」

また、彼女にばかり注目するメディアに対し、

「私はただの気候活動家です。大きなムーブメントの小さな一部です。そして、私たちはもっと多くの気候活動家を必要としています。

他の人を差し置いて、真っ先に私の話を聞こうとする必要はありません。それは大事なことです。皆さんは他の人たちの言うことも聞きたいのですから。だから、私だけではなく、みんなに質問してください」話した

マドリードで12月2日に開催されたCOP25は、13日まで行われる。各国は気候危機と闘うため、パリ協定に基づく目標の達成に向けた炭素削減への対策や意欲を議論している。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。