ミネアポリス市警が「解体」へ。ジョージ・フロイドさんの暴行死を受けて地元警察

市議会の過半数を占める9人のメンバーが警察解体の意向を発表しました。市長が拒否権を発動しても、それを否決できる人数です。
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6月7日、パウダーホーン公園の市民集会で演説するミネアポリス市議会のアンドレア・ジェンキンス副議長。
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黒人男性のジョージ・フロイドさんが警察官から暴行を受けて死亡した事件を受けて、地元警察のミネアポリス市警が「解体」される見込みになった。

 

■全米を揺るがした、フロイドさんの暴行死とは?

フロイドさんが殺害されたのは5月25日、アメリカ中西部ミネソタ州のミネアポリス市でのことだった。偽札を使った容疑で警察官らに拘束された際に、約8分間にわたって首を押さえつけられて死亡した

現場にいた警察官4人は全員懲戒免職となり、首を押さえつけたデレク・チョーヴィン被告は殺人罪で起訴された。この事件を受けて、黒人に対する人種差別に反対する「BlackLivesMatter(黒人の命は大切だ)」というスローガンの抗議活動が全米各地に波及している。

 

■ミネアポリス市議会の議長「新しい治安モデルを」

ニューヨークタイムズによると6月7日、ミネアポリス市議の13人のメンバーの過半数を占める9人がミネアポリス市警察を解体する意向を明らかにした。市内のパウダーホーン公園での市民集会で発表したという。

市議会のリサ・ベンダー議長はCNNに対し、「これまでのようなミネアポリスの警察活動を廃止し、コミュニティの安全を守るための新しい治安モデルを再建することを約束しました」と語った。

ベンダー議長は、警察への資金を地域社会に根ざした戦略にシフトさせる考えだ。「すぐに警察をなくすつもりはありません」とも話しており、現在の警察部門をどのように置き換えるかについては、市議会で議論するつもりだという。

ミネアポリスのジェイコブ・フライ市長は警察組織の解体に反対しているが、市議9人が警察解体に賛成すると、市長が拒否権を行使してもそれを否決できる仕組みだ