"マスゴミ”批判と向き合うために…『壁』を作りました。【#メディアのこれから】

「アーツ千代田3331」午後2時から、半日限りの公開です。ぜひお立ち寄りください。

東京都千代田区のアートセンター「アーツ千代田3331」に、ある『壁』が半日限定で出現します。

ハフポスト日本版が1月29日夜に行う「メディアのこれから〜マスゴミと呼ばれて〜」というイベントに関連し、読者のみなさまから集まったメディアへのご意見を『壁』という形で可視化したものです。

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『壁』を制作中
Kasane Nakamura/Rio Tashiro

大きな事件や事故が起きるたびにTwitterなどで頻繁にトレンド入りする「マスゴミ」というワードをきっかけに、ハフポスト日本版は2019年12月、読者のみなさまにアンケートを行いました。

実名・匿名報道についてどう考えるか。被災地での取材や報道についてどう考えるか。メディアに不信感を抱くようになったきっかけ。「良いメディア」とは何なのかーー。

集まったアンケートの回答を見て、驚きました。500件近い回答には、たくさんのメディアへの提言や意見が詰まっていました。

厳しい声も、温かい声も、みなさんと共有したうえで、「より良いメディア」とは何なのかを一緒に考えたい。そう考え、私たちはこの『壁』を制作しました。

「マスゴミ、と私もよく呼んでいます。(中略)『覚悟』に欠けていると感じるからです」

「災害報道は重要だが、感情を煽る報道は不要」

「名前さえわかればなんでも調べられるこの時代に、(実名報道は)リスキーに感じる」

「これからの社会に必要なのはテレビのメインチャンネルでの本当のニュース番組」

音声で聞こえるようにしてはどうか。片側にネガティブな意見、もう片側にはポジティブな意見を張り出してはどうだろう…。どんな形の『壁』がいいか、ということも話し合いました。

結局、あいちトリエンナーレに出展していたメキシコの現代美術家モニカ・メイヤーさんの「The Clothesline」のかたちを借りることにしました。

メイヤーさんは、「相容れない人もいるけれど、対話を続けていくことが大事」だと話しています。そして、アート作品である「The Clothesline」には、対話を促す力があると強調していたためです。 

ハフポスト日本版は「会話」を生み出すメディアを目指しています。

今は私たちメディアと読者を分断しているように見えるこの『壁』が、会話のきっかけとなりますように。

メディアと読者が一緒に作り上げた「より良いメディア」を考えるためのアートとして昇華できたら…と願っています。

イベントはすでに応募者多数のため参加受付を締め切っていますが、この『壁』は29日午後2時から、イベント会場となる「アーツ千代田3331」で一般公開しています。

お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

「#メディアのこれから」で、会話に参加していただけると嬉しいです。